マイゾウ・メーノス(まあーまあー)の世界ブラジル(44)=サンパウロ 梅津久
第36話―ブラジルの噂話 (その1)
サイトで“ブラジルの噂を検索したら、「wiki.chakuriti.net」というサイトに面白い情報がありましたので、一部アレンジして紹介します。
1.ブラジルの公用語ポルトガル語
ポルトガル人より多い人口のブラジル人がポルトガル語を話しています。ブラジルのポルトガル語は、発音がポルトガルとは若干違っています。中南米でポルトガル語を話すのは、ブラジルだけです。
本屋で辞書や参考書を探す時は要注意です。スペイン語(西語)のものが多く間違いやすいので。
ブラジル人は、まともなポルトガル語を話せるブラジル人は少ないとも言っています。
日系ブラジル人の多い静岡では、日系ブラジル人の子供に「ポルトガル語と言わないでブラジル語と言って!」と言っているとか。近い将来、ブラジル語」の方が「まともなポルトガル語」になる時代が来るかもしれません。
日本外務省が職員をポルトガル語の海外語学研修に派遣するときはポルトガルとブラジルとに分けて派遣するらしいです。
ポルトガル語に「マンコ」という言葉がある。もちろん日本語のそれとは意味するものが違います。ポルトガル語で「マンコ」とは「不自由な」と云う意味です。
ポルトガル語で「ココ」は汚い言葉になり、日本語に慣れているブラジル人ならなんともありませんが、食事中には禁句。「ココ」は発音で完全に違う意味になってしまいます。「ココッ」と云う感じで、後ろにアクセントつけると「うんこ」となり、「コッコ」と前にアクセントをつけるように発音すると「ヤシの実」となります。「アーグア・ディ・コッコ」でお美味しい冷たいヤシの果汁が飲めます。
2.「ブラジルのケーキ」は甘すぎて食べられない
ブラジルでは家庭でも職場でも誕生日によくケーキが振る舞われますが、これが甘過ぎて、日本人の舌には合わない。しかし断るわけにはいかない。
「ソ ポキーニョ(ほんのちょっと)」と云ってもらって、少し口に入れるしかない。くれぐれもケーキを頂く時は注意。
また、日本のケーキの下地(スポンジ)はフワフワで口の中で溶けそうですが、ブラジルのはゴワゴワでパサパサでなかなか呑み込めない。コカコーラとかジュースと一緒に喉から流し込む感じです。
3.格闘技王国ブラジル
ここ数年、なぜかブラジルでは総合格闘技が盛んだ。週末、若者が集まるレストランやバーは、大型スクリーンに格闘技を映し出し、大騒ぎである。テレビでも週末のスポーツチャンネルで必ず放映されている。
アマゾンのマナウスでも「アマゾン・フォーレスト・コンバット(アマゾン森林決戦)」と称して2度ほど開催されている。2003年9月には日本の格闘家アントニオエ猪木氏の企画で、アマゾン密林の中のアリアウタワーホテルで「ジャングル・ファイト」が開催されました。
極真のグラウベ・フェイトーザ、フランシスコ・フィリオ、ブラジリアン柔術のグレイシー一族など多くの格闘家がおり、ノゲイラ、シウバやリョートマチダなどは、米国の国際「ファイト・ナイト(夜の戦い)」でも活躍しています。
4.ブラジルは借金大国
ブラジルは借金大国ですが、そんな事をブラジル政府は気にしていないし、国民はもっと気にしていません。1998年には1823億ドルの借金を抱えていましたが、2005年から債務が反転し、2007年からは純債権国になり、2013年には878億ドルを抱える国になり、2018年現在で約900億ドルを保有しています。
FMIからの融資依頼も受けるようになって来ています。でも政治、経済の混乱で国際収支にも陰りが出始め、何時まで持ちこたえられるか。
5.コーヒーの輸出国
ブラジルは水晶が採れ、鉄鉱石、アルミ、ボーキサイトもどんどん採れる。
農産物は、大豆、トーモロコシ、オレンジ、さらに砂糖など世界一の輸出国だ。
その他牛肉、鶏肉の輸出も世界1、2位となっており世界の食料供給国となっている。
小型ジェット機も主要な輸出品であり、大型中型旅客機では、ボーイング(米国)、エアーバス(欧州)に次いで世界第3位で、ボンバルジア(カナダ)に水をあけており、世界での中型民間航空機の保有率は、ボーイング、エアーバスに次いでブラジルの“エンブラエル”が世界第3位となっている。日本の航空会社にも導入されている。その旅客機を作っている“エンブラエル”の幹部には日系人もたくさんいる。
もともとアルベルト・サントス・デュモンという立派な人がライト兄弟にあと一歩遅れを取って飛行機の発明国になり損ねたという経緯がある。“最近”どころか飛行機に関してはそこらの先進国など相手にならないほどの歴史を誇る国である。
このデュモンもまたブラジルの英雄であり、例えばリオデジャネイロの空港は彼の名前と共にブラジル人に広く愛されている。
6.サッカー選手も主要な輸出品
カレッカ、ジーコ、マルセリーニョ・カリオカなど。ペレーは政府によって輸出禁止品目に指定されている。高級品は主にスペイン・イタリア・イギリスへ輸出される。量産品は世界中に得意先を持つが、近年日本が輸出先として人気が高まっている。最近でも、多くのブラジル人サッカー選手が海外で活躍している、名前を挙げてみたら、何人上げれるか?
7.F1ドライバーも重要な輸出品
3大F1チャンプのエメルソン・フィッティパルディ、ネルソン・ピケ、アイルトン・セーナの他、フェリペ・マッサなど。フーベンス・バリチェロはスルー?いや、確かにまだチャンピオンじゃないけどさ。輸出品といえばピケの隠子…おや。加えて上で挙げているフーベンス・バリチェロに加え、ロベルト・モレノもいます。事故で死亡したアイルトン・セーナの墓地は今でも観光名所の一つとなっている。
8.ブラジルの首都はサンパウロでも、リオでもない、ブラジリアである
なぜ、世界三大美港の一つであるリオ・ディ・ジャネイロ(グアナバラ湾)から、1000km以上も離れ、しかも“ブラジルのサバンナ”と云われる、陸地中央部の荒れ果てた土地に首都を移したのか?当時のジュセリーノ・クビチェック大統領のカリスマ性だ、それも着工から5年で完成させた。
ルシオ・コスタ、ニーマイヤーらによる計画都市で見た目は美しく芸術性は高いが、無駄が多くて利便性が低い事この上ない鬼っ子のような街になってしまった。たしかに、遠くから見ると鳥が羽を広げたように美しいのだが、外装の手入れを怠っているせいか近くで見ると結構汚い。
首都移管の目的は3つ、1番目は多民族統一のため、国民国家を象徴するような都市を作る必要性。2番目は地理学的な戦略から、内陸部への人口を分散させる必要性、3番目は内陸部の開発だ。








