怪電圧ブラジル=差した瞬間「ぷすん!」=家電即死の恐怖体験《記者コラム》
ブラジルではなぜ地域によって電圧が違うのか。昨年初めから年末近くまで北東伯バイーア州ジュアゼイロ市に一時滞在していた記者は、現地到着早々、その〝恐怖の洗礼〟を浴びた。
サンパウロで購入した真空パック機を何の疑いもなくコンセントにブスリ。すると沈黙、沈黙、そして突然――煙モクモク。「ぷすんっ・・・」という情けない断末魔とともに機械は昇天した。原因は明白。機械は127V仕様、ここジュアゼイロは220V地帯だったのだ。南無三。結局、泣く泣く220V用をネットで買い直す羽目になった。
しかも話はこれで終わらない。同じバイーア州でも、車で5時間の妻の実家は127V。義母は移動のたびに電圧が変わるため、なんとドライヤー2台持ちという離れ業を披露している。家電業界は潤うかもしれないが、庶民は泣くだけだ。
なぜこんなことになるのか。調べてみると、ブラジルでは都市ごとに別々の電力会社が立ち上がり、米国資本は110V系(現在127V)、欧州系は220Vを採用。その〝電圧戦争〟の後遺症が、いまだに全国で続いているのだ。国土が広すぎて、今さら統一するにはカネがかかりすぎるのも理由の一つだという。
日本は東西で周波数こそ違えど、電圧は統一。だがブラジルは電圧そのものが違う。サンパウロ州ですら127Vと220Vが混在し、全国を見渡せば電圧はまだら模様。これぞインフラ大国ブラジルの〝闇〟だ。
スマホやパソコンは世界対応で助かるが、家電は油断禁物。日本から持参した高級炊飯器を、変圧器なしで差し込めば最後――「ぷすんっ・・・」。その悲劇だけは、どうか避けてほしい。(淀)









