静岡県人会=郷土の偉人平野運平、胸像設置=除幕式にコロニアから14人=総会、新年会で高齢者表彰も
ブラジル静岡県人会(川崎エレナ会長)は2月22日、サンパウロ市の同会館で定期総会と新年会を開催し、併せて本県出身の移民先駆者・平野運平の胸像設置式を執り行った。会場には、平野ゆかりのカフェランジア市のコロニア平野から14人が駆けつけたほか、県から贈られた高齢者表彰の伝達も行われ、郷土の絆を再確認する充実した一日となった。
胸像設置式で、平野農村文化体育協会の重松茂会長は「平野運平は我々にとって、我慢、頑張り、絆などの日本精神を代表する存在。質素なその生活は、偉大な作品を作り上げた。言葉だけでなく仕事で、夢で終わらせずに行動に移した。この胸像は、その古びることのない価値、祖先への敬意、共同体の体制さをここに刻むもの」と敬意を表した。
胸像は彫刻家マリオ・ラモスさん(76)が希少材パウ・ブラジルを用い、約2カ月かけて制作した等身大の作品。ラモスさんは「間に合うかどうか心配で2、3日徹夜した。これは複製ではなく、オリジナル。少ない写真から当時の表情を忠実に再現した」と制作の苦労を語った。
元静岡県庁職員のアレシャンドレ・アウグスト・ヴァロネ・デ・モラエスさんの司会により、最初に来賓紹介、日伯国歌斉唱、平野運平の経歴紹介などが行われた。原長門評議員会長は「平野運平が植えたのはコーヒーではない。協働の精神をコロニアに植え付けた。この胸像はただの芸術作品でなく、コミュニティ精神を代表するものだ」と語った。
県人会とコロニア平野代表によって除幕式が行われ、コーヒーの身のような赤みを帯びた胸像が披露されると、会場から温かい拍手が沸き起こった。
続いて行われた新年会には約100人が参加。寿祝い(古希・喜寿・傘寿・米寿・卒寿・白寿など)の祝い状が伝達された。対象者2人のうち船田美智子さんは残念ながら昨年末に亡くなったが、もう一人の勝亦ロベルトさん(87歳、2世)は家族と共に元気に会場に姿を出し、川崎年男評議員から祝い状を受け取った。
勝亦さんは「本当に嬉しい。父は静岡のお茶屋さんの家に生まれ、1925年にブラジル旅行に来て、そのまま移住した。お茶の苗を持ってきてブラジルに来て、レジストロなどブラジルに広めた。県庁からこのようなお祝いをもらって、父もきっと天国で喜んでくれていると思う」と目を細めた。
同日午前に行われた定期総会では、2025年度の活動・決算報告が承認された。川崎会長は、会館の修繕費により繰越金が減少した現状を説明しつつも、「より良い会館にするための前向きな投資」と理解を求めた。26年度は「慈善フェスタ・ジュニーナ」や「日本祭り」への出店、今年も雨漏り問題解決、講堂のトイレ改修など会館工事が続くことが予告された。
また、評議員選挙も実施され、新たな運営体制が決定。2026-2029年の任期で正評議員9人(エウザ・エツコ・タカハシ・カワノ、ヒサシ・スギヤマ、ルシアネ・マヤ・ヤマウチ、ラウロ・ヒトシ・スズキ、マリオ・マサアキ・ムロフシ、川添敏江、川崎年男、ヨゴロ・ナラハシ)、補欠評議員3人(カロリネ・ユミ・カヤノ、デニゼ・ハルミ・スギヤマ、マサエ・サノ・ナカオカ)が選ばれた。









