《サンパウロ市》2日からタクシー値上がり=7年ぶりの全面改訂に

サンパウロ市のタクシー料金が2日から大幅に値上がりする。今回の改訂は7年ぶりで、24日付官報に掲載されたと同日付G1サイトなどが報じた。
今回の料金改定は一般、特別、黒タクシーの3部門とデラックス(ルッショ)の全てが対象だ。
一般、特別、黒タクシーの場合は、初乗り料金が4・50レアルから5・50レアルにと22・2%調整される他、キロあたりの料金も、2・75レアルが4レアルにと45・4%値上がり。長時間止まった状態だったり、1時間あたりの走行距離が15キロ未満立ったりした場合の時間あたりの料金は48・4%の調整で、33レアルが49レアルになる。
デラックスの場合は、初乗り料金が6・75レアルから8・25レアルになる。調整率は22・2%で、その他のカテゴリーと同じだ。キロあたりの料金は4・15レアルが6レアルにと44・5%値上がり。時間あたりの料金は49・50レアルが73・50レアルに、48・5%調整される。
月曜日から土曜日の夜8時以降、朝6時までの深夜料金(バンデイラ・ドイス)は3割り増しのままだ。
サンパウロ市内の営業タクシーは3万6738台とされている。
タクシー運転手の組合によると、人件費その他の経費は7年間で61・08%上昇していたが、今回の調整率はそれ以下だ。昨年から今年にかけては燃料費が大幅に値上がりした上に、タイヤ代や税金、修理用の部品なども全て値上がりしているため、走るほど出費がかさむ事さえ起きていたという。
組合長のルイス・カルロス・カペロ氏は、利用者の懐具合が厳しい事は重々承知しているが、7年間も無調整だった事で、経営はますます苦しくなっていたと説明。市役所にも調整は毎年行うよう申し入れているという。
同氏は、コロナ禍出の利用者減少と燃料費の値上がりなどでアプリのタクシーが減少している事や、経済活動やイベントの再開で路上に出る人達も増えている事などから、値上がり後も利用者は増えると考えている。