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《ブラジル》第3の候補はテベテ女史に内定=拒絶率低く、伸び代に期待=注目されるドリアの反発

2022年5月20日

テベテ氏(Marcelo Camargo/Agencia Brasil)
テベテ氏(Marcelo Camargo/Agencia Brasil)

 18日、民主社会党(PSDB)と民主運動(MDB)、シダダニアの3党が代表者会議を行い、シモーネ・テベテ上議(MDB)を3党連合の大統領候補に内定した。24日に行われる各党の幹部会議で正式に決まる運びだが、PSDBの大統領候補に選ばれていたジョアン・ドリア氏がどう動くかなども注目されている。18、19日付伯字紙、サイトが報じている。
 3党合同代表者会議はブラジリアで開かれ、テベテ氏とドリア氏のどちらが大統領候補に相応しいかを話し合った。この会議は、ドリア氏が14日にPSDBのブルーノ・アラウージョ党首にあてた手紙に対する対応を同党幹部が話し合った直後に持たれた。
 ドリア氏はその中で「党内で謀反が行われようとしている」「昨年11月の党内選挙の結果通り、自分が大統領候補に選ばれるべきだ」と主張。アラウージョ氏ら、同党内で強い反感を生んでいた。PSDBは3党合同会議前の党幹部会議にドリア氏も招いていたが、同氏は先約があるとして欠席していた。
 3党の代表者会議でのテベテ氏擁立内定は、3党が独自に行った調査の結果に基づいて判断された。調査によると、ドリア氏で問題となったのは拒絶率の高さだった。一方のテベテ氏は、南マット・グロッソ州トレス・ラゴアスの市長を1期、同州副知事を1期、上院1期目と、中央政界では無名のため、伸び代がある。さらに女性候補が歓迎される中、今回の大統領選では女性候補が少ないことが売りになると判断されてのことだった。
 副候補にはタッソ・ジェレイサッチ上議(PSDB)をあてることで話もまとまっているという。タッソ氏はセアラー州知事を3期務めるなど、実績もあるPSDB北東部の重鎮で、2017〜18年には同党党首も務めている。
 テベテ氏が選ばれた背景には、PSDB内部で同氏を強く推薦する声が出ていたこともあると見られている。その推進力となったのは、昨年11月に党内選挙で敗れたエドゥアルド・レイテ氏を推薦したグループだ。タッソ氏はその中心人物で、PSDBがMDB、ウニオン(のちに離脱)で3党連合候補を出そうという話になった際、テベテ氏をいちはやく推薦。1月の時点で、同氏がテベテ氏に接近しているとも報じられていた。
 テベテ氏の大統領候補決定は、24日に3党が個別に開く党幹部会議の結果次第だが、それまでにドリア氏がどう出るかにも注目が集まっている。
 同氏の側近は既に、大統領選にテベテ氏擁立という結論を受け入れないとの声明を出している。だが、一部報道によると、党内選挙では大統領候補に選ばれたものの、現在もドリア氏を推している同党幹部は38人中7人しかいないという。
 PSDB内では2014年大統領候補のアエシオ・ネーヴェス氏が同党からの大統領候補擁立にこだわっている。また、MDB内部でも、ジョゼ・サルネイ元大統領やレナン・カリェイロス元上院議長らがルーラ元大統領支持を表明するなど、意見が割れている。


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