《ブラジル》市長が議会で口論後入院=心筋発作を起こしICUに

ブラジル北部アクレ州の州議会で25日、同州内の市長の一人が州議と口論になり、興奮の余り、心臓発作を起こして緊急手術を受けた上、集中治療室(ICU)に入院したと同日付G1サイトなどが報じた。
州議会で口論の末、ICUに入院したのはセナ・マドゥレイラ市市長のマジーニョ・セラフィン氏(民主運動・MDB)だ。
同市長は州議会の本会議場で州議のジェレン・ディニス氏(進歩党・PP)と口論となった後、心臓発作を起こし、カテーテル挿入のための緊急手術を受けた。同市長はアクレ州州都リオ・ブランコの救急病院のICUに入院し、手術後のケアと経過観察を受けている。
口論のきっかけはディニス氏が議会の演壇でセナ・マドゥレイラ市にあるアスファルト工場に関する苦情を述べ始めた事で、業を煮やしたセラフィン氏が大声を出して州議の言葉をさえぎったために口論となった。
ディニス氏は最初、議長に対して、発言を継続させてほしいと頼んだが、セラフィン氏がそれを見て、「お前は悪党だ。ここまで来る勇気があるか? お前には道徳のかけらもない」とまくし立てたという。
同市長の妻はやはり州議のメイレ・セラフィン氏で、口論が始まったのを見て止めに入ったが、口論が止まなかったため、議事が一時中断。その間にセラフィン氏は議場を退場させられた。
議長を務めていたアントニオ・ペドロ州議が警備員にセラフィン氏を連れ出すよう要請したのを見たセラフィン氏が同州議にも罵詈雑言を浴びせた。そのため、ペドロ氏も荒々しい言葉で「本来なら逮捕されるべきだ。揉め事を起こすなら自分の家でやってくれ」と語った後、セラフィン氏を連れ出すよう警備員に再度命じた。
セラフィン氏はこれに対し、「ピエロめ、角野郎、お前は1本の角だ」と悪口をたたいたが、議場から連れ出された。
市長退出後、州議達は議事を再開したが、ディニス氏は興奮冷めやらぬ様子で、「あいつは手錠をかけられて連れて行かれるべきだ」と語った。同氏はその後も、「私が述べている苦情や告発は全て真実で、あの町は問題が山積している」「残念ながらセラ・マドゥレイラはこの先2年、あのような輩と共に生きていかなければならない」と述べた。
今回は心臓発作と緊急手術という顛末になったが、セラフィン氏はこれまでも、様々なところで揉め事を起こしており、警察沙汰になった事もあるという。