site.title

《ブラジル》大統領がブラックリストに=マスク不着用の罰金未払いで

2022年5月28日

21年9月のパウリスタ大通りでの抗議行動に参加したボルソナロ氏(26日付G1の記事の一部)
21年9月のパウリスタ大通りでの抗議行動に参加したボルソナロ氏(26日付G1の記事の一部)

 ボルソナロ大統領が、サンパウロ州政府が定めたマスク着用義務を守らなかったために命じられた罰金の支払いを怠り、同州の債務者リストに名前が掲載される事になったと26日付G1サイトなどが報じた。
 ボルソナロ氏は新型コロナのパンデミックが始まった直後から、外出規制や社会的な距離の確保、マスク着用といった防疫対策に反対し、ワクチン接種や早期治療に関する虚報を流した事でも批判も浴びてきた。
 だが、本人は周囲の批判には耳を貸さず、「大統領官邸の中ではマスク不着用が義務」「私は隔離などに反対してきた世界で唯一のリーダーだ」などと豪語してきた。
 だが、各自治体が定めた規制に違反した場合に命じられる罰金は逃れる事ができず、昨年の6~9月にサンパウロ州を訪れ、バイクでの行進「モトシアッタ」などに参加した際にマスクを着用していなかったため、計7回の罰金を科せられた。
 罰金額は総計で637・80レアルだが、ボルソナロ氏が再三の通達を受けながら、一向に払おうとしないため、債務不履行者のブラックリスト、Cadinに掲載される事になったという。
 ボルソナロ氏が最初の罰金を科せられたのは21年6月12日のサンパウロ氏での抗議行動に参加した時だ。この時は、大統領他10人の当局者が罰金の対象となった。
 最後に罰金を科せられたのは昨年9月のパウリスタ大通りでの抗議行動時で、当時のインフラ相で、10月の知事選への出馬も表明しているタルシジオ・ゴメス・デ・フレイタス氏や、文化特別局長のマリオ・フリアス氏ら、ボルソナロ氏の同行者13人も罰金を科せられた。
 Cadinに登録されるのは、郵便局を介した通達から75日以上過ぎても罰金その他の負債を支払わない人達だ。ボルソナロ氏は罰金を不服として上告したりしているが、同州検察局によると、現時点では罰金総額が裁判にかけられる金額には達しておらず、罰金不払いで裁判沙汰になる事はないという。
 ただ、上告中の違反に関する判断次第では、7月31日の件のように、公衆衛生上のリスクなどで29万レアル余りの罰金の支払いを命じられる可能性があり、実際の債務はもっと高額になる可能性がある。
 少なくとも、最初の2回のマスク不着用の罰金に関する上告は棄却され、各552・71レアルの支払いを命じられているという。


《ブラジル》大統領選支持率調査=ルーラが一次投票で圧勝か=ボルソナロに21%P差=「第3の候補」存在感なし前の記事 《ブラジル》大統領選支持率調査=ルーラが一次投票で圧勝か=ボルソナロに21%P差=「第3の候補」存在感なし【30日の市況】ボベスパ指数は国営企業の下げ圧力で下落、ドルは高値引け次の記事【30日の市況】ボベスパ指数は国営企業の下げ圧力で下落、ドルは高値引け
Loading...