《ブラジル》6月祭りの伝統食が値上がり=70%以上高くなった材料も

ブラジルの物価は12カ月間で12・13%上昇といわれているが、6月に行われる伝統行事のフェスタ・ジュニーナ(6月祭り)につき物の食べ物の材料はインフレ率以上に値上がりしていると3日付G1サイトなどが報じた。
6月祭りに使われる材料27品目の価格を調べたところ、伝統食のスープの一種、カルド・ヴェルデに使うジャガイモは74%以上、コウベ・マンテイガ(緑色の葉野菜)は約30%値上がりなど、気軽に手を出せなくなっている。
5月25~28日にミナス州で行われた調査では、落花生が126%、トウモロコシの実が83%、マンジョッカ(キャサバ)が60%、缶入りの練乳が50%、黒いフェイジョン豆が52%など、いずれも全般的なインフレ率を超えていたとの報告もある。
ジェツリオ・ヴァルガス財団(FGV)ブラジル経済研究所(Ibre)のマテウス・ペッサーニャ氏によると、伝統食の材料費値上がりの最大要因は気候だ。
干ばつや急激な寒さといった気候の変化はトウモロコシやジャガイモ、コウベ・マンテイガといった農産物の収量にも大きな影響を与えるため、天候不順で収量が落ちたものを中心に値上がりする。肥料の値上がりも少なからぬ影響を与える。
その上、産地を出てから店頭に並ぶまでの輸送費も、ディーゼル油などの値上がりで高騰。その他もろもろの経費の値上がり分も含めた消費者価格が様々な項目の価格から算出されたインフレ率を上回るのは不可避なようだ。