《ブラジル》エレトロブラス民営化=フルナスの総会で弾み?=開催できるかで揉めるも

【既報関連】エレトロブラスの管轄下にあり、同公社の民営化に重大な影響を与える電力会社フルナスの総会が6日に開かれ、エレトロブラスの民営化に向けた歩みが加速される事になったと6、7日付現地紙、サイトが報じた。
フルナス・セントライス・エレトリカスまたはエレトロブラス・フルナスはエレロトブラスの混合資本の子会社で、リオ市ボタフォゴに本社がある。鉱山動力省ともリンクしており、高電圧と超高電圧の電力生成部門と送電部門からなる。
連邦会計検査院(TCU)によるエレトロブラスの民営化承認以後、同社では6日に総会を開き、エレトロブラス民営化のために必要な投資(社債発行)について話し合う事になっていた。
だが、TCUの承認以後の手続きが急ピッチで進み、法令で定められた期間を満たさないままで総会開催が決まった事などでフルナス従業員組合が開催停止を求めたため、リオ州地裁判事が総会の開催停止を命じる司法判断を下した。
しかし、同日中に国家総弁護庁が上告し、同裁長官のエンリケ・カルロス・デ・アンドラデ・フィゲイラ判事が司法判断を覆し、総会開催を認めた。
こうして開催された総会では、エレトロブラスの民営化に不可欠な新たな株式の発行、売却を左右する社債の発行が承認され、エレトロブラスの民営化に向けた過程を中断せずに済む事になった。
総会ではマデイラ・エネルジア株式会社(Mesa)に15・8億レアルを増資する事が承認された。価格設定は9日に行われる。
エレトロブラスの株式提供は350億レアルに達するとも言われており、フルナスによる投資の承認が期待されていた。Mesaはサントアントニオ水力発電所を管理する会社で、同社への増資承認により、フルナスによる株式保有率は43・06%から72・4%に拡大する。株式市場でのエレトロブラスの新株式売却は16日から始まる予定だ。