《ブラジル》農産物収量が新記録更新か=昨年比で3・8%増と予想

地理統計院(IBGE)が8日、2022年の穀物、豆類、油糧種子の予想生産量を前回より0・6%上方修正し、2億6300万トンと発表したと同日付アジェンシア・ブラジルなどが報じた。
この予想通りにいけば、今年の収量は、2億5320万トンだった昨年を3・8%上回り、新記録を更新する事になる。
収量が昨年を上回ると見られているのはトウモロコシで、今年は昨年を27・6%上回る1億1200万トンに及ぶ見込みだ。トウモロコシは現在、第2期の収穫の最中で、気候に恵まれた主要産地のマット・グロッソ州やパラナ州を中心に増産が見込まれているという。
小麦も昨年比で13・6%の増収が見込まれている。小麦はロシアによるウクライナ侵攻の影響を最も受けている作物の一つで、国内での生産を増やそうと、作付面積拡大などが行われていた。作付面積は2・1%増、1ヘクタールあたりの生産量(生産性)は11・3%増になると見られており、気候に恵まれれば、年間収穫量は新記録を更新する見込みだ。
それでも専門家は、小麦の収量は890万トンに止まり、年間1200万トンという国内需要を満たすには足りないため、輸入が必要と見ている。
それ以外にも、フェイジョンが15%、綿花が15・2%、オーツ麦が8・2%、ソルガムが19・2%の増産となる見込みだ。
ただし、主要産物の大豆は南部での干ばつが響き、昨年比で12・1%減の1億1860万トンの見込み。米も昨年比で8・4%減の1060万トンと見られている。
それ以外の作物も、カフェが7・8%、サトウキビが19・2%、バナナが1・6%、オレンジが2・3%、各々、増産となると見ている。
他方、ジャガイモは5・1%、マンジョッカ(キャサバ)は2・3%、トマトは7・9%、ブドウは11・8%の減産となると見られている。