《ブラジル》バイア州独立記念日に大統領候補4人が揃い踏み=ルーラら3人は記念式典参加=ボルソナロはモトシアッタ敢行

2日、バイア州サルバドールで大統領選の4候補、ボルソナロ大統領(自由党・PL)、ルーラ元大統領(労働者党・PT)、シロ・ゴメス氏(民主労働党・PDT)、シモーネ・テベテ氏(民主運動・PDB)が揃い踏みし、それぞれにキャンペーンを展開した。2、3日付現地紙、サイトが報じている。
大統領キャンペーンで複数の候補がこのような形で揃うのは珍しい。1823年7月2日は、植民地首都があったバイア州からポルトガル軍を撃退して国家独立を決定的にしたことを祝う州記念日だ。また、人口1050万人の同州は、ブラジルでも有数の大票田でもある。
ボルソナロ大統領は、恒例となったバイクによるルーリングデモ「モトシアッタ」を開催。ボルソナロ政権元市民相でバイア州知事選候補のジョアン・ロマ氏を従え、午前8時から支持者たちと共に14キロの道のりを走った。
ボルソナロ氏はこの日、15時からリオ市で福音派との会合を控えていたこともあり、時間がゆっくりとれなかったが、支持者たちに「経済回復を実感してもらえることになるはずだ」とのアピールを行っている。
ボルソナロ氏にとって北東部は鬼門ともいえるところで、当選した2018年もバイア州を含むすべての州の決選投票でフェルナンド・ハダジ氏(PT)に敗れた。今年も相変わらず苦戦中だ。
一方、ルーラ、シロ、テベテの三氏は、午前中は州の独立記念日のパレードに参加。街頭にひしめき合う州民たちと共に記念日を祝った。
ルーラ氏は午後4時からサッカー・クラブのバイアFCの本拠地フォンテ・ノーヴァの駐車場でイベントを行い、ジェラウド・アウキミン副候補やバイア州知事のルイ・コスタ氏、同州知事候補のジェロニモ・ロドリゲス氏らも同席した。
イベントそのものは交通の乱れなどもあり、見込まれていたほどの人は来なかったとも報じられている。ボルソナロ氏との間での選挙戦白熱が予想される中、警備面での不安ものぞかせていた。
ルーラ氏はこの翌日、ブラジルを訪問中だったポルトガルのマルセロ・レベロ大統領と会合を行った。レベロ大統領来伯の主目的は、同国とブラジルの間の飛行機の就航100周年を祝うことで、3日にはサンパウロ市で開催中の「本のビエンナーレ」にも立ち寄った。レベロ氏は本来、4日にボルソナロ氏と会談する予定だったが、3日にルーラ氏と会見する予定だと直前に知ったボルソナロ氏が、ドタキャンをしていた。
また、ルーラ氏とボルソナロ氏を3番手で追うシロ氏はパレードの場でテベテ氏と直接対面。互いに友好的に健闘を誓い合う姿が報じられている。両氏共、その後は各自でイベントを行ったが、テベテ氏はそのイベントで、現在、セクシャル・ハラスメント騒動の渦中にいる連邦貯蓄銀行(CAIXA)前頭取のペドロ・ギマリャンエス氏を槍玉に挙げた。同頭取とボルソナロ大統領の親密さを指摘しながら、「私たちは今、女性嫌悪政権の只中にある」と痛烈に批判している。