《ブラジル》失業率が2カ月連続で10%切る=正規雇用減り不正規が4割に

4~6月の失業率は9・3%に下がったが、その分、非正規雇用が記録的な数となったと、29日付現地サイトが報じている。
これは、地理統計院(IBGE)が29日に発表した継続版の全国家庭サンプル調査(Pnad)の結果によるものだ。それによると、4〜6月の失業率は9・3%で、3〜5月の9・8%に続く1桁台となった。5月までの失業率は2015年3〜5月以来、7年ぶりとなる一桁台となっていた。今回の失業率はさらに低下しており、2015年同期の8・4%以来の低率となっている。
4〜6月の失業者数は1008万人で、21年の同時期の1483万人より約475万人減少している。
総就業者数も9830万人で、2012年以降で最高となった。だが、非正規雇用者は全体の約4割の3930万人で、昨年同時期との比較でも110万人増えている。正規雇用者は過去1年間で2・6%の増加にとどまっているが、非正規雇用者は6・8%増と、増加のペースも異なっている。
労働手帳を持たない非正規雇用者の内、1300万人は民間企業で働いている。この数は1~3月期より82・7万人増えている。
正規、非正規を合わせた自営業者は2570万人で、昨年同期比で110万人増えた。労働手帳を持たない家庭内労働者は1年間で4・3%増え、18万人となっている。
就労者が得ている平均月収は2652レアルで、ここ数カ月間上昇傾向にあるものの、過去1年間で見ると5・1%減となっている。2021年4〜6月の平均給与は2780レアル以上だった。
なお、失業者のほかにも、就労可能な年齢だが働いてない「非就労者」が6770万人いるが、この数は前年比で1・1%減っている。この中には、「仕事を探すのを諦めてしまった人」が430万人含まれている。