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《ブラジル》父親名登録のない子供増加=今年は既に10万人超える

2022年8月30日

産院でケアを受けている新生児(Marcello Casal Jr./Agencia Brasil)
産院でケアを受けている新生児(Marcello Casal Jr./Agencia Brasil)

 ブラジル国内の登記所で1~7月に出生届が出された新生児は2016年以降では最少の152万6664人で、その6・5%にあたる10万717人は父親の名前が登録されていなかったと28日付アジェンシア・ブラジルなどが報じた。
 父親の名前が登録されていない新生児の割合は2021年より増えている。昨年中は158万6938人の新生児が登録され、その6%にあたる9万6282人は母親の名前しか登録されていなかった。2020年は158万1404人の新生児に対して9万2092人(5・8%)、2019年は171万8800人に対して9万9826人(5・8%)、2018年は170万2137人に対して9万3006人(5・5%)だった。
 ブラジル自然人登録者協会(Arpen―Brasil)によると、ブラジル国内には7654の登記所があり、出生、死亡、婚姻の届け出を受け付けている。
 Arpen―Brasilのグスターヴォ・レナト・フィスカレリ会長は、「子育ては父親と母親が行うもので、共有すべき責任もある。(父親の名前が登録されていない子供の増加は)各家族が異なる現実を生きており、各々の事情がある事を示すデータで、公共政策を検討し直す必要がある事を示している」としている。
 フィスカレリ氏は登録官の重要性も強調しており、「登録官は法務省と協力して行われる父子認定の取り組みを奨励し、宣伝や行動を奨励するためのプログラムや集団で行う父子認定手続を知らしめる役割も果たしている」と語っている。
 父子認定手続は2012年以降、登記所で行う事が可能になっており、以前のように裁判所に出向く必要はない。父親が手続きを行う場合は、子供の出生証明書のコピーを持って登記所に行けばよいが、子供が法定年齢に達している時は子供自身の同意も必要だ。
 また、2017年以降は、実子ではない子供を母親との合意の下で育てている場合も、母親と実父の同意さえあれば、社会的感情的な父子認定を行う事も可能になっている。
 この場合は、書類などを通して、父親または母親の感情的な絆の存在を証明する必要がある。絆の存在を証明できる書類としては、同じ世帯に住んでいるという公的な記録や、婚姻または安定した結合状態にあり、夫婦の絆を証明する記録などが求められるという。


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