《ブラジル》失業率が9・1%に低下=就労者総数は過去最多に
地理統計院(IBGE)が8月31日、7月までの3カ月間の平均失業率は9・1%で、4月までの3カ月間(前期)を1・4%ポイント(P)低下と発表したと同日付現地サイトが報じた。
この数字は全国家庭サンプル調査(Pnad)継続版によるもので、失業者は990万人に減った。失業率9・1%は2015年12月と同率だ。また、就労者数は9870万人で、2012年の統計開始以来最多となった。
就労可能な年齢の人口に対する就労者の比率は57%で、前期比で1・1%P、昨年同期比では4・1%P上回った。
IBGE調査員のアドリアナ・ベリングイ氏によると、失業率の低下は、商業、車やバイクの修理などの影響だという。これらの部門の就労者は4月までの3カ月間より69万2千人(3・7%)増を記録。行政、国防、社会保障、教育、保健衛生、社会サービス部門でも64万8千人(3・9%)増えた。
ただ、就労者増を牽引しているのは非正規就労者という傾向は変わらず、労働手帳に記載されていない非正規雇用者は4月までの前期比で4・8%増の1310万人となった。また、非正規就労者の総数は3930万人となり、過去最多となった。ただし、就労者全体に占める非正規就労者の割合は39・8%で、前期の40%を下回った。
希望した時間働けず、能力に合う仕事に就いていない人は2430万人に、仕事を探す事も諦めた人は420万人に減少したという。