《ブラジル》IPCAは再度のデフレ=12カ月累積は8・73%に

地理統計院(IBGE)が9日、8月の広範囲消費者物価指数(IPCA)は前月に続いてマイナスとなり、0・36%のデフレを記録した。12カ月間の累積も2021年6月以来となる1桁台となったと同日付現地サイトが報じた。
8月は、統計開始以来の最低値だった7月のマイナス0・68%よりは小幅だった。だが、それでも8月としては1998年以来の低率。レアル・プラン導入後のデフレは16回目となった。
これにより、12カ月間の累積は、7月までの12カ月間の10・07%を大幅に下回る8・73%となった。これは21年6月の8・35%以来の低率で、やっと1桁台に戻った。
8月のデフレは7月同様、燃料費の値下がりの影響を大きく受けたが、ガソリン代は14・48%減が11・64%減、電気代も5・78%減が1・27%減など、低下率は7月を下回った。
それでも、ガソリン代の11・64%減、エタノールの8・67%減、ディーゼル油の3・76%減、車用天然ガスの2・12%減と、燃料費の値下がりと季節的要因を受けた航空券料金が12・07%下がった事などを受け、運輸・交通費は3・37%低下。通信費の1・10%減と共に、インフレ低下を牽引した。
被服費の1・69%や保健・介護費の1・31%はインフレ要因となったが、それ以外は、食料品・飲料0・24%、居住費0・10%、家具その他の家庭用品0・42%、個人経費0・54%、教育費0・61%で、大きな変動はなかった。
食料品では鶏肉2・87%、チーズ2・58%、果物1・35%のように値上がりしたものもある一方、トマト11・25%、じゃがいも10・07%、大豆油5・56%、ロングライフ牛乳1・78%など、値下がりした品も多かった。それでも、食料品の12カ月累積は13・43%で全体のインフレ率以上だ。