クリスマス商戦向け採用=2013年以来最大規模に

全国財・サービス・観光商業連合(CNC)が26日、クリスマス(ナタール)商戦の小売売上が2・1%増加するという予想に基づき、全国の一時採用枠は10万9400人になるとの見通しを明らかにしたと同日付アジェンシア・ブラジルなどが報じた。これは2013年の11万5500人に次ぐ規模だ。
州別の一時採用者数は、サンパウロ州3万300人、ミナス州1万2200人、パラナ州8900人、リオ州8千人の見込みで、これらの4州だけで全体の54%を占める。一連の数字は、月毎の採用・解雇の記録から試算されたものだ。
一時採用者が本採用される割合(実効率)は11%の見込みで昨年より低いが、昨年はコロナ禍で減らした従業員を補充する必要もあり、実効率が15%近くに達していた。
昨年の一時採用者は2020年を46%上回る9万7千人だったが、20年と21年のクリスマス商戦の人出はまだ、パンデミック前の水準を22・1%と4・8%下回っていた。現在の小売業の客足はパンデミック直前に記録した水準の3・1%増となっている。
一時採用最多はハイパーマーケットやスーパーマーケットで、4万5500人が採用される見込みだという。衣類や靴、アクセサリーを扱う店でも2万5800人を採用すると見られている。衣類や靴、アクセサリーなどはクリスマス商戦が年間随一の書き入れ時で、売上は90%伸び得る。小売店全体の売上増は平均34%と見られている。
一時採用者の平均給与は1600レアルの見込みで、昨年の1500レアルを2・5%上回っている。一時採用者の給与が高いのは情報処理や通信関連の商品を扱う店の2300レアルで、薬品や香水、化粧品を扱う店の1800レアルが続くが、これらの店の一時採用者数は全体の2・3%程度に過ぎない。
小売全体の売上増は2・1%の見込みで、ハイパー、スーパーマーケットでは4・8%増と見ている。ただし、家庭用品や電子・電化用品の店は、インフレが減速化しても金利が高止まりして高額商品の販売が伸びず、売上が約3・4%減少と見ている。
なお、リオ州商業連盟調査分析研究所(IFec RJ)がリオ市内912店舗で4~7日に行った調査によると、11~12月の一時雇用は歳末商戦では42・5%増、高需要期全体で37・3%増の見込みだという。
具体的には、2023年1月までの一時採用を考えている商店主は40・2%おり、年内のみ採用を考えている商店主は23・9%いた。61・8%は一時採用者を本採用とする可能性を認めたが、クリスマス商戦や歳末商戦を利用する意思はないは16・9%、採用の有無は決めていないが21・3%いた。
11~12月の採用予定数は2万1331人で、一時採用と本採用の比率は1対2。一時採用者の平均給与は1437レアルの見込みだという。
リオ州商店主クラブとリオ市商店組合が衣類・子供服、靴、宝石類、眼鏡、家電、文房具、家具、玩具など、300店を対象に行った調査では、40%が歳末商戦向けの採用を考えており、昨年同期比で1千人増の1万千人が一時採用される可能性がある。