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政権移行スタッフ選考進む=アルキミン次期副大統領人脈が中心=テベテ氏は社会福祉担当に

2022年11月10日

テベテ氏(Flickr/Simone Tebet)
テベテ氏(Flickr/Simone Tebet)

 ジェラルド・アルキミン次期副大統領は8日、経済部門と社会福祉部門に関する政権移行スタッフを発表した。社会福祉部門には大統領選3位のシモーネ・テベテ氏(民主運動・MDB)が選ばれた。また、ルーラ次期大統領のジャンジャ夫人も移行メンバーに加わったことも発表された。8、9日付現地紙、サイトが報じている。
 経済部門に抜擢されたのは、アンドレ・ララ・レゼンデ氏、ペルシオ・アリダ氏、ネルソン・バルボーザ氏、ギリェルメ・メロ氏の4人だ。
 レゼンデ氏は1994年にレアル・プランが成立した時の経済スタッフで、カルドーゾ政権時代に社会経済開発銀行(BNDES)の総裁を務めた。アリダ氏も同様にレアル・プランの立ち上げ時のスタッフで、1993~94年にBNDES総裁を務め、1995年に中銀総裁に就任している。
 バルボーザ氏はジウマ政権時代に開発相、経済相を歴任。メロ氏はカンピーナス総合大学(Unicamp)の経済学教授で大学院の経済開発プログラムのコーディネーターだ。今回の大統領選では経済関連の選挙参謀の一人だった。
 社会福祉部門にはシモーネ・テベテ氏、マルシア・ロペス氏、テレーザ・カンペロ氏、アンドレ・キントン氏が選ばれた。
 ルーラ氏側は当初、テベテ氏に農相就任を望んでいたが、本人が教育相を希望していた。社会福祉部門はアウシリオ・ブラジルの調整役でもあり、重要な部門とされている。
 ロペス氏はジウマ政権時代に社会開発飢餓対策相を務めた。カンペロ氏も同様に、ジウマ政権下で社会開発省内のトップを務めた人物だ。キントン氏はミナス・ジェライス州の労働者党(PT)の州議で、ベロ・オリゾンテ市政とミナス州政でそれぞれ社会開発局長を務めた経験がある。今年のミナス・ジェライス州知事選では次点に終わったアレッシャンドレ・カリル氏の副候補を務めていた。
 また、移行作業中のコーディネーター役には、グレイシ・ホフマン氏(政党間調整)、アロイージオ・メルカダンテ氏(テーマ別の作業中核統括)に加え、フロリアーノ・ペザーロ氏、そしてルーラ氏のジャンジャ夫人が発表された。
 ペザーロ氏はアルキミン氏、ジョゼ・セーラ氏がサンパウロ州知事だった時代に社会開発局長を務めており、アルキミン氏に追随して民主社会党(PSDB)からブラジル社会党(PSB)に移籍していた。
 ジャンジャ氏は「社会維持」の分野でMBA(経営学修士)を取得しており、イタイプ水力発電公社の開発維持部門に長年勤務していた経験がある。移行作業では就任式の準備も担当する。
 現段階での移行作業は、ルーラ氏とアルキミン氏の馴染みの深い人物が分け合う形で進む様相を見せている。
 また、テベテ氏の移行作業参加に伴い、グレイシ・ホフマンPT党首は8日、テベテ氏のMDBに対して、次期政権での政党連立を正式に申し入れた。MDBのバレイア・ロッシ党首は、今後の税制改革の可能性なども含め、党内で検討を行いたいとしている。


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