LJ作戦=カブラルの逮捕状2件無効に=もう1件で無効なら釈放も

リオ州地裁は10日、ラヴァ・ジャット(LJ)作戦で受刑中の元リオ州知事セルジオ・カブラル氏に対する予備的逮捕状2件を無効とした。これでもうひとつの罪状が無効となれば釈放の可能性が出てきている。10、11日付現地紙、サイトが報じている。
カブラル氏は知事時代、リオ五輪に絡む工事で業者から5%の賄賂を受け取っていたなど、数多くの犯罪に絡んでいたとされ、2016年に逮捕された。LJの容疑者では群を抜いて多い35件の容疑を問われ、22件で有罪判決を受けた。
カブラル氏はこのうち5件の容疑で予備的拘束が続いており、昨年まではバングー第8刑務所、昨年9月からはニテロイの軍警刑務所で服役中だ。
LJの裁判では、担当だったパラナ州連邦地裁のセルジオ・モロ判事(当時)の裁判手続きの不正などが認められ、多くの受刑者が既に釈放されている。だが、カブラル氏は外出許可のないレジメ・フェシャードの形で拘束されている唯一の受刑者となっている。
カブラル氏はモロ判事から受けた5件の判決によって拘束されていたが、そのうちの2件は既に自宅軟禁に切り替わっていた。また、10日は他の2件について無効判決がリオ州地裁で出た。
それはカブラル氏がリオ州の検察官だったクラウジオ・ロペス氏に賄賂を贈った嫌疑に関するもので、同地裁はこの日、判事投票3対0で、この2件を無効とした。決め手となったのは、ロペス氏が既に釈放されていることで、犯罪行為から時間が経過していることも無効化する理由とされた。これにより、カブラル氏が抱えている受刑の嫌疑は1件のみとなった。
残りの1件はリオ州石油化学コンビナート(Comperj)を介した贈収賄に関するもので、現在、最高裁の第2小法廷が有効かを審理している。現在はカシオ・ヌーネス判事が有効、リカルド・レヴァンドウスキー判事が無効との票を投じており、無効票が多数になれば釈放される可能性が出てくる。