「Pix」が最も一般的な支払い手段に=少額取引中心に普及
ブラジル銀行連盟(Febraban)が15日、導入から2年のPixが支払の最も一般的な手段となったと発表したと同日付現地サイトが報じた。
Pixが導入された2020年11月16日から今年の9月30日までにPixで行われたオペレーションは260億回、その金額は12・9兆レアルに達したという。
同連盟が中銀のデータから抽出した資料によると、Pixは機能開始1カ月でクレジット・ドキュメント(DOC)による取引件数を超え、2021年1月には即時型電子送金(TED)による取引件数も上回った。また、21年3月には銀行伝票(ボレット)による取引件数で首位になり、同年5月にはこれらの手段の取引総数も超えた。
また、カード決済と比べても、今年1月にはデビットカードでの取引件数を超え、2月にはクレジットカードを使った支払件数も超えたという。
Pixは場所や時間を選ばない上、送金手数料も不要などの利点があり、利用者は右肩上がりで増えている。銀行連盟によると、過去12カ月間で利用件数は94%増えた。
また、9月の実績を見ると、Pixによる支払額は1・02兆レアルで、1回の支払額は平均444レアル。TEDによる支払総額は3・4兆レアル、1回の支払額は平均4万600レアルだった。この事は、Pixが普段の買い物も含めた少額の取引に使われている事を示している。
9月の利用数を地域別に見ると、南東部43%、北東部26%、南部12%、北部10%、中西部9%だった。利用者の64%は20~39歳だった。
今年10月までにPixを使った事がある人は1億4140万人に達し、中銀に登録されているキーは5億2320万件に上る。