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国立公園で地滑り、落石の恐れ=カスカ・ダンタ滝など18カ所

2022年12月13日

ポッソ・フンドの南側の壁と岩盤の危険箇所を示す写真(Divulgação)
ポッソ・フンドの南側の壁と岩盤の危険箇所を示す写真(Divulgação)

 鉱山動力省傘下のブラジル地質調査所(SGB)が国内21カ所の国立公園を調査した結果、18カ所で、地滑りや落石、落下や洪水などの危険性がある事が判明したと11日付G1サイトなどが報じた。
 18カ所の中にはミナス州デルフィノポリス市とサン・ロッケ・デ・ミナス市にまたがるカナストラ国立公園内にあるカスカ・ダンタ滝も含まれている。滝の調査は、今年1月のカピトリオの渓谷での断崖崩落事故の後、生物多様性保全のためのシコ・メンデス研究所(ICMBio)の依頼で行われた。
 SGBはカスカ・ダンタ以外にも、13の滝と三つのトレイル、歴史的にサンフランシスコ川の水源とされる地域、サニト・イライレ・トレイルの井戸も評価した。それによると、当面は国立公園を閉鎖したり、訪問を禁止したりする必要はないが、急な岩の斜面に沿って走る滝や小道などの危険な地域での行動にはリスクがあると強調している。
 ICMBioは、カナストラ公園には落石などが起きる可能性があると指摘された箇所があったが、そのような場所には事故が起きる可能性を告げる看板を立て、危険防止策を講じたとしている。
 同国立公園での調査は今年7月に行われたもので、SGBは、傾斜のきつい岩場沿いの滝やトレイルなど、観光客がアクセスできる場所に危険箇所がある場合は警告を発する事が重要だと指摘。地形や地質はほぼ毎日のように変化しており、警戒を怠ってはならないが、国立公園は自然遺産でもあり、その素晴らしさを知り、重要性を理解するためにも、一般の人達に開放された場所であるべきともした。
 カスカ・ダンタ滝の危険箇所は、ポッソ・フンドという名前で知られる高所にあり、質量重力プロセスと洪水の危険度が高いと判断された。ポッソ・フンドの南側の壁は、垂直から凖垂直の割れ目とほぼ水平の層状構造が交差する大きな岩の区画で、層状構造の一部が崩れたりする可能性がある。岩の一部が剥がれたり、落下したりすると重大な事故となり得るが、調査ではこの種の事故が起こる可能性を示す兆候が見られたという。
 ポッソ・フンドの南側で見られた兆候(写真赤枠内)は、別の岩の割れ目と一緒になって、幅10メートル、高さ15メートルの岩のブロックのようになっている箇所で、カピトリオでの事故のように、岩が崩れ、落石のような動きを起こす可能性があるという。
 黄色い枠で囲んだ部分は岩盤の一部で、地盤そのものには亀裂が見られていないが、同様のプロセスが起きており、ポッソ・フンドにアクセスするトレイスの始点で、落下や岩場の崩壊が起こる可能性があるという。
 SGBは、雨の時期か否かなどには関係なく、公園内にある危険箇所やどのような危険が起こり得るかを外部にも知らせる必要があると強調。ポッソ・フンドの壁の上部の土壌で観察された亀裂などを定期的に監視する事も推奨している。
 ICMBioでは、雨の季節には、カスカ・ダンタ滝の下部から上部にかけてのトレイルとロリン滝にアクセスするトレイルの利用を中止する事も決めている。また、公園の管理者達はいくつかの場所に柵を設ける事も検討している。
 これらの情報は連邦保全局のサイト管理者やその他のサービス提供者にも伝えられており、訪問者に情報を伝えるようにとの指示も出た。また、同公園と関連する自治体との会合を通じてミナス州の防災局とも連絡を取り合っている。


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