フォーカス=インフレ見込み率が再上昇=今年も政府目標上限突破か

中銀が16日に経済動向予想調査「フォーカス」を発表したが、今年の広範囲消費者物価指数(IPCA)の予想値は5週連続で上方修正され、5・39%となったと同日付現地サイトが報じた。 先週発表のIPCAは5・36%、4週間前の数値は5・17%だった。このまま行くと、今年のIPCAも昨年の5・79%同様、政府目標の3・25%や上限値の4・75%を超えそうだ。
来年度のIPCAは先週と同じ3・70%だが、4週間前の3・50%は上回った。来年の政府目標は3%、上限は4・5%だ。25年度の予想値は3・50%となっている。
インフレが高進すると国民の購買力が落ちるため、商品やサービスの売上が落ち、国内総生産(GDP)が伸び悩む事にもなる。
今年のGDPの成長予想率は先週の0・78%より若干低下し、0・77%となった。来年のGDPの予想成長率は1・50%、25年は1・90%で、先週と同じだった。
なお、インフレの予想値が上方修正された事もあり、今年末の経済基本金利(Selic)の予想値は、先週の12・25%から12・5%に上昇。現在の13・75%の適用期間も従来の予想より長引く見込みだ。来年末のSelicは9・25%、25年末の予想値は8・25%で変わらなかった。
今年末現在の為替は1ドル=5・28レアル、24年と25年の予想値は5・30レアルで変わらなかった。
貿易収支の黒字予想は566億ドルから572億ドルに引き上げられた。今年の外国人投資額は80億ドルのままだったが、来年の予想は775億ドルに引き下げられた。