site.title

スポーツ高裁=差別撲滅のための報告書発表=人種的侮辱と同性愛嫌悪が中心

2023年1月19日

人種差別に反対する民間団体の抗議行動の一幕(Tania Rego/Agencia Brasil)
人種差別に反対する民間団体の抗議行動の一幕(Tania Rego/Agencia Brasil)

 スポーツ高裁が17日、2022年に起きた差別撲滅のための審理報告書を発表した。報告書によると、22年に持ち込まれた訴えは19件で、内13件は懲罰の対象となったと17日付アジェンシア・ブラジルなどが報じた。
 13件の訴えに対する罰金額は計33・5万レアルで、クラブや個人に対する競技への参加停止期間は、総計で5試合と370日となった。
 19権の訴えの内、6件は人種的侮辱、11件は同性愛嫌悪を訴えたもので、残る2件も性差別的な内容のものだったという。
 22年の人種的侮辱による訴訟件数は前年の倍だった。サッカー界での人種差別観測所(ODRF)ディレクターのマルセロ・カルヴァーリョ氏はブラジル・テレビのスタジアムという番組のインタビューで、「サッカー界はパンデミックの影響から抜け出したが、スタジアムには応援団が入れないという状況下でサッカーがより暴力的になり、ヘイトスピーチが増えた年だった」と説明している。
 スポーツ高裁による統計は、ブラジルサッカー連盟(CBF)が主催した全ての大会、全ての試合の中で報告された、民族的出自や人種、肌の色、年齢、障害の有無などに基づく偏見によって生じた、差別的、侮辱的、時には法外な行為を含む事例に基づいている。
 カルバーリョ氏は、このような行為は受け入れられないと明言した後、「全団体と協力し、サッカー界に人種差別などが入り込むのを防ぐ必要がある。人種差別はいかなる社会でも許されてはならないが、社会化の手本であるスポーツの世界ならなおさらだ。ルーラ大統領が署名した人種差別を人種的侮辱と同一視する法律上の変更や、スポーツ高裁によるより厳重な審理、2022年からCBFが始めている作業により、人種差別との戦いが前進すると信じている」と述べている。


【17日の市況】コモディティのプラス影響でIbovespaは2.04%上昇、ドルは0.84%下落で5.10レアルに前の記事 【17日の市況】コモディティのプラス影響でIbovespaは2.04%上昇、ドルは0.84%下落で5.10レアルに暴挙逮捕者、収監先で予防接種拒否=前大統領の影響ここでも次の記事暴挙逮捕者、収監先で予防接種拒否=前大統領の影響ここでも
Loading...