コロンビア容疑者を再逮捕=アマゾン活動家殺害事件

連邦警察は23日、昨年6月5日にアマゾナス州ヴァレ・ド・ジャヴァリで起きた、先住民保護活動家のブルーノ・ペレイラ氏と英国人ジャーナリストのドン・フィリップス氏殺害事件の司令者はルーベンス・ヴィラール・コエーリョ容疑者(通称コロンビア)と発表したと同日付アジェンシア・ブラジルなどが報じた。
コロンビア容疑者が殺害を司令したであろう事は事件直後から言われており、一旦は逮捕されたが、昨年10月に1万5千レアルを払い、保釈された。だが、保釈時に提示されていた条件を破ったとして昨年12月に再逮捕され、現在に至っている。
連警のアレシャンドレ・フォンテス警部によると、コロンビア容疑者が殺害の司令者である事は様々な証拠が示していると説明。その中の一つはジェフェルソン、アマリルドの両容疑者が使った銃の弾で、コロンビア容疑者が供給していたものだという。アマリルド容疑者の最初の弁護士の費用もコロンビア容疑者が払っていた。
この事件では、連邦検察庁が既に、アマリルド・ダ・コスタ・オリヴェイラ容疑者(通称ペラーダ)、オゼネイ・ダ・コスタ・デ・オリヴェイラ容疑者(通称ドス・サントス)、ジェフェルソン・ダ・シルヴァ・リマ容疑者(通称ペラード・ダ・ジーニャ)の3人を殺人と遺体遺棄で起訴している。
また、アマリルド容疑者の兄弟も銃を供給した事が判明済みで、殺人幇助者として起訴される見込みだ。
この事件は、国立インジオ保護財団(Funai)職員でもあったブルーノ氏が監視活動中、違法な漁を行っていたペラード容疑者の舟の証拠写真を撮るようにフィリップス氏に求めた事で生じた諍いが発端だったとされている。
ブルーノ氏は後方から迫ったモーターボートから射撃されて3発を浴びたが、その内の1発は背後からのものだった。フィリップス氏はブルーノ氏と一緒に居たために殺されたと見られている。
殺害と遺体遺棄で起訴された3人の裁判は23~25日に行われる予定だったが、20日になって、タバチンガ連邦裁判所のファビアノ・ヴェルリ判事が公判用の法廷不足を理由に中断を命じている。
なお、コロンビア容疑者は不法な漁や猟による獲物を自分の店やホテル、レストランなどで売りさばいていた他、麻薬の密売などにも手を染めていた。また、身分証明書を偽造し、国籍や名前を偽っていた事も知られている。