ライブハウス「KISS」大火災から10年=国内最悪事故の犠牲者追悼=リオ・グランデ・ド・スル州
国内最大規模の242人が犠牲となった、リオ・グランデ・ド・スウ州サンタマリアのライブハウス「KISS」の火災から27日で10年が経過した。27日付現地サイトが報じている。
この火災は2013年1月27日、KISSで行われていたサンタマリア連邦大学の学生が主催するサフェスタの最中に、出演バンドが火を使う演出を行ったところ、天井に引火し、大きな火災となった。同ライブハウスではこのような演出を行う許可は下りていなかった上、ステージから入り口までが遠い構造であったことや誘導灯の不備、殺到した客が倒れて出入口を塞いでしまったことなどにより、誘逃げ切れずに一酸化炭素中毒で亡くなった人も多かった。
サンタマリアは学園都市として知られ、この日の犠牲者の大半は学生だったために社会的反響が大きく、KISS側の管理責任が問われた裁判では、KISSの共同経営者2人とバンドのヴォーカル、演出家の4人が、2021年12月に18〜22年の実刑判決を受けている。
火災の傷跡は生存者の間でもまだ深く、多くの部分にやけどを負った人や、火災体験がその後の人生のトラウマとして残った人も少なくない。
火災から丸10年となった27日早朝、同市の中心地サルダーニャ・マリーニョには生存者や犠牲者の遺族が集まり、追悼式が行われた。彼らはそのまま、グローブ局系列で放送され始めたばかりのKISSの火災のドキュメンタリーシリーズの鑑賞会も行った。