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歳出上限代替法案=ハダジ「連邦議会で好評」=アルキミンも絶賛し乗り気=むしろ懸念はPTの反発か

2023年3月22日

ハダジ財相(Lula Marques/Agencia Brasil)
ハダジ財相(Lula Marques/Agencia Brasil)

 【既報関連】フェルナンド・ハダジ財相(労働者党・PT)は20日、歳出上限法に代わる財政均衡法案を上下両院議長や両院政府リーダーらに見せた後、「好反応を得た」と語った。今後は同議会で案を揉み、正式公表へつなげる予定だ。20日付G1サイト(1)などが報じている。
 20日、ハダジ財相はアルトゥール・リラ下院議長(進歩党・PP)、ロドリゴ・パシェコ上院議長(社会民主党・PSD)と会談を行い、歳出上限法の代替法案を見せ、説明を行った。
 会談後、ハダジ氏は取材陣に対し、「先週の金曜日の閣僚会議でも好評を得たが、両院議長や政府リーダーからも好反応を得たと思っている」と語り、「最終局面に入った」との見解を表明した。
 この先は、連邦議会の政党リーダーたちとの話し合いとなるが、同財相は「あとは詳細を詰めるだけだ」と語っている。
 21日付G1サイトによると、連邦議会の上層部から支持されているポイントの一つは、「2024年までに基礎的収支の赤字をゼロにする」という提案だという。連邦政府側のリーダーたちは、それが達成されれば、国に対する信用度が増し、金利も下がるから投資が活性化されるとし、達成翌年以降の強い経済成長が見込めると見ている。
 これに対して懸念材料があるとすれば、PTだという。それは、同党がかねてから、基礎的収支の赤字は「徐々に減らしていけば良い」という考えであるためだ。同党では、赤字を減らすことに伴い、各方面で切り詰めが行われ、連邦政府による投資なども鈍るのではないかとの懸念を抱いている。
 今回のハダジ財相の案に大いに乗り気なのがジェラウド・アウキミン副大統領(ブラジル社会党・PSB)だという。21日付メトロポレスによると、アルキミン氏は20日に開かれた社会経済開発銀行(BNDES)のイベントの席で、この法案に関し、「よくできた賢い法案だ。国の財政上の問題に保証を与え得る」と絶賛したという。
 アルキミン氏は保守派の民主社会党(PSDB)に30年以上在籍し、サンパウロ州知事を4期務めたことで財界での影響力も強い。ハダジ氏としては、連邦議会やアウキミン副大統領の支持をむしろPT側の抵抗を抑えるために生かしたいところだと、同サイトはとらえている。
 また、ハダジ財相は同時進行で進んでいる公私共同投資(PPPs)の改革案に関し、「歳出上限代替法案と同時に出せるか否かにはこだわっていない」と語っている。
 ただ、この法案に関してもハダジ財相は20日の夕方、ルイ・コスタ官房長官(PT)との会合を行っているため、同時発表される可能性はあり得る。
 なお、21日付G1サイトやUOLサイトなどによると、歳出上限法の代替法案公表は、ルーラ氏が中国訪問から帰国した後の4月にずれ込みそうだ。


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