狂牛病問題=ブラジル産牛肉の輸入再開国増=中国に続き4カ国が停止解除

【既報関連】外務省が23日夜、中国の例に倣ってブラジル産牛肉の輸入を再開する国が4カ国あるが、6カ国は輸入停止措置を継続中と発表したと23日付アジェンシア・ブラジル(1)が報じた。
外務省は輸入を再開すると発表した国の名前を明らかにしていないが、輸入停止が続いているのは、バーレーン、カザフスタン、カタール、イラン、ロシア、タイの6カ国だという。
同省は、牛海綿状脳症(BSE)の事例が発表された直後から、不当な市場閉鎖を避けるため、大使館のネットワークを通じて働きかけてきたと説明。積極的な監視を通じ、15カ国で閉鎖のリスクを検出し、4カ国での封鎖を未然に防いだ事と、中国を含む5カ国は一時的に市場を封鎖したが、現在は市場を開放した事、前記の6カ国はまだ、市場を閉鎖している事を明らかにした。
ブラジルではまだ、汚染された肉や骨片の摂取によって引き起こされた典型的な狂牛病の症例は起きていない。狂牛病は遺伝コードを持たないタンパク質分子のプリオンが引き起こす、牛海綿状脳症とも呼ばれる変性疾患だ。プリオンによって改変されたタンパク質は動物の脳を消費し、スポンジ状にしてしまう。
この病気は牛だけではなく、水牛や羊、山羊でも発生が確認されている。プリオンに汚染された肉や動物の副産物を食べると、人間でも伝染性の海綿状脳症が起こる。一例は1990年代後半の英国で、人への感染も起きた後、数カ月間、牛肉の消費が停止された。