新型コロナ=死者が70万人の大台に=60万人から約1年半経て

全国保健局長審議会(Conass)が28日、25日現在の新型コロナの死者は70万人を超えたと発表したと同日付アジェンシア・ブラジル(1)、G1サイト(2)(3)などが報じた。
25日現在の感染者は3725万8663人、死者は70万239人で、1週間で感染者は5万3986人、死者は322人増加。今年の感染者は92万7382人、死者は6386人で、10万人あたりの感染者は441人、死者は3人で、致死率は0・7%だ。今年の致死率は昨年の0・5%より高い。
新型コロナの死者は2020年8月に10万人、21年1月7日に20万人を突破後、マナウス株による感染第2波とそれに伴う医療崩壊で伸びが加速。30万人は同年3月24日、40万人は同4月29日に超えた。
その後はワクチン接種の対象拡大などで伸びが鈍り、50万人は21年6月19日、60万人は同10月8日に超えた。70万人超えは21日前後で、60万人から70万人に至るまでは、50万から60万までの111日の5倍弱の530日前後かかっている。
死者の伸びが急落したのは、予防接種が進み、最初の補強接種率が95%を超えた頃からで、保健省も予防接種が重症化や死者増加を防いだと強調した。
今年の致死率が昨年より高いのは、2度目の補強接種から時間が経ち、免疫力が低下した人が出てきたことや感染力が強いオミクロン株の下部変異株による感染が広がったことが原因と思われる。
このことは、オズワルド・クルス財団(Fiocruz)が、急性で重度の呼吸器疾患患者が増えており、7州では成人や高齢者の患者増加の主因は新型コロナであることが判明との27日付アジェンシア・ブラジル(4)による報道とも合致する。
28日付G1サイト(5)によると、世界保健機関(WHO)は28日、ワクチン接種の優先対象を、高齢者、糖尿病や心臓病などの持病を持つ成人、エイズ患者や臓器移植者などの免疫力の低い人(生後6カ月以上の子供を含む)、妊婦、医療従事者とし、50~60歳未満で持病のない成人、持病のある子供や青年は中程度の優先者とする方針を発表。優先対象者は最後の補強接種から1年以内に補強接種を受けるよう勧めている。