アルキミン商工相=ラ米諸国との交易拡大擁護=ウナスル復帰はその準備?

16日まで大統領を代行しているアルキミン副大統領兼商工開発相が12日、ラ米諸国との交易拡大を擁護する発言を行ったと同日付アジェンシア・ブラジル(1)が報じた。
この発言はブラジル・インフラ基礎産業協会のイベントで行われたもので、世界ではグローバル化が進んでいるが、貿易の主軸は域内交易だとし、現在の域内交易はブラジルの交易量の26%に過ぎず、ラ米諸国との交易を拡大するべきだと語った。
アルキミン氏は米国やカナダ、メキシコの3カ国の間の交易量は50%を占めていることや、欧州連合やアジア諸国の間の域内交易が60%と70%に上ることを例にあげ、「我々は隣人から始めるべきで、トラックや自動車、バス、自動車部品、白物家電、付加価値製品を販売している地域で、もっと商業的努力をしなければならない」と強調した。
また、ルーラ大統領が就任直後にアルゼンチンやウルグアイを訪問したことや、南米諸国連合(ウナスル)への復帰を宣言する大統領令に署名し、6日付官報に掲載したことは域内交易を重視する姿勢の表れとも説いた。
ウナスルは、ブラジルとアルゼンチン、ボリビア、チリ、コロンビア、エクアドル、ガイアナ、パラグアイ、ペルー、スリナム、ウルグアイ、ベネズエラが創設した経済域だ。
7日付アジェンシア・ブラジル(2)によると、2010年には12カ国が加盟していたが、現在はボリビアとガイアナ、スリナム、ベネズエラに減少(ペルーは停止中)。ブラジルは2019年に脱退したが、現政権が復帰を宣言。アルゼンチンも同時に復帰を宣言している。