ルーラ大統領=ポルトガルでも高金利批判=「13・75%では誰も借りない」

ポルトガルを訪問中のルーラ大統領が24日、企業家とのイベントでブラジル中銀の通貨政策委員会(Copom)が定めた経済基本金利(Selic)は高過ぎると批判したと同日付アジェンシア・ブラジルなど(1)(2)(3)が報じた。
ルーラ氏は「ポルトガルの首相が同様の問題を抱えているかは知らないが、ブラジルには金利がむやみに高いという問題がある」とし、「13・75%なんて高金利では誰も借りない」との表現で、中銀の姿勢を批判した。
Copomはインフレ抑制のため、昨年8月にSelicを13・75%に引き上げた。これは同率だった2017年1月以来の高率で、以後、3月まで5回の会合でSelicを維持している。
ルーラ氏はずっと、基本金利が高過ぎて庶民や企業家がローンや融資を利用できないと批判。24日も、「資本主義国では資本は少数の人の手に留まらず、全ての人の間で回らなければならない」と強調した。
金利高止まりで融資を利用できない人や利用をためらっている人は確かにおり、返済金利が高く、経費が増えたという声もある。
他方、中銀の経済動向予測調査「フォーカス」では今年のGDP(国内総生産)成長率が0・96%に引き上げられると共に、インフレ予測値も6・04%に上昇した。
19日付アジェンシア・ブラジル(4)によると、カンポス・ネット中銀総裁は同日もインフレ低下の速度は期待値以下と語っており、Selic引き下げの早期実現は難しそうだ。