リオ=日本食名店「あずさ」が閉店=伝統の味、パンデミックに勝てず
リオ・デ・ジャネイロの観光地コパカバーナ海岸で、日本食としては市内1、2位の人気を誇るレストラン「あずさ」が23日に閉店した。あずさは、故小原功(おはらいさお)さんが1989年に創業した老舗で、多くのブラジル著名人に親しまれた。地元メディアは閉店理由についてパンデミックの悪影響から脱することができなかったなどと報じている。
23日付ヴェージャ・リオ誌(2)によれば、創業者の小原さんは東京都出身で1963年に渡伯。当初は農業や鉱業に従事したという。小原さんが2018年に亡くなった後、娘アリッサさんが跡を継いだ。
あずさは畳をひいたお座敷が有名で、メニューは300品目に上った。
同店公式インスタグラムには閉店のお知らせとして、《遡りますこと今から34年前の1989年、コパカバーナに「純日本家庭料理の味」をご提供すべく「あずみ」を開店し、努力奮闘して参りました。短いようで長かったこの間、ずっと当店を愛しご支援くださいました皆様のお力添えのお陰の存続だったと心より感謝いたしております》と日本語メッセージが掲載された。
24日付G1サイト(3)は《クリームチーズ、フォアグラ、トリュフ入りの寿司が人気の時代にもかかわらず、34年間にわたり日本の伝統的スタイルの砦であり続けたこのレストランの閉店発表は、ネット上に騒ぎを引き起こした。ここで伝統的な日本式調理の価値を学んだ同店の食客を、路頭に迷う遺児のように残した》と閉店を惜しんだ。
(1)https://www.instagram.com/p/CrZoBr8Opoi/
(2)https://vejario.abril.com.br/comer-e-beber/restaurante-japones-azumi-fecha-portas-copacabana/