サンパウロ州地裁=「神の力」に教会立退命令=負債額の返済をめぐり
サンパウロ州地裁は、ヴァルデミロ・サンチアゴ宣教師の福音派団体「神の力の世界教会」に対し、教会からの立ち退きを命じた。5日付フォーリャ紙(1)が報じている。
これは、同団体に1万5千レアル相当の負債の返済を求めているある企業家が起こした訴訟に基づく判断だ。この人物は、同団体がサンパウロ州モンテ・アルトにある建物の借家契約の不履行を理由に、教会側に立ち退きを求めていた。
サンパウロ州地裁のジュリアナ・フランシーニ・ドス・レイス・デ・オリヴェイラ判事はその言い分を認め、教会側に立ち退きを命じた上、教会側が自主的に退去しない場合は、警察の支援を受けて踏み込むことも許可した。
教会側は負債の存在を否定しなかったものの、原告側の強硬なやり方や利子などに伴う負債額の計算に疑問を呈し、反論している。同団体はさらに、自分たちは非営利の団体で、慈善活動を中心に活動していることも強調している。「神の力の世界教会」は控訴することも可能だ。
同団体はウニベルサル教会に所属していたヴァルデミロ・サンチアゴ宣教師が1988年に設立。同宣教師はバンデイランテス局を始め、テレビ、ラジオの宗教番組で知られている。