サウジ宝石=資料局長の電話も押収・捜査に=前大統領との会話を先月公表
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12日、ボルソナロ前大統領夫婦に対するサウジアラビアからの1600万レアルの価値を持つ宝石などの贈り物に関する連警の捜査の一環で、昨年12月の引き取りを巡る騒動の際に大統領府歴史文書局長を務めていたマルセロ・ダ・シルヴァ・ヴィエイラ氏の携帯電話が押収された。同氏はこの件でボルソナロ氏と会話を行っていたことを既に報告していた。12日付G1サイト(1)などが報じている。
ヴィエイラ氏宅の家宅捜査はリオ州の連警が行った。ヴィエイラ氏は弁護士を通じ、「先月、連警に対して6時間にもわたる供述を行い、携帯電話まで見せたのに」と捜査に対する不満を示した。
ヴィエイラ氏は海軍の予備役だったが、2017年にテメル大統領の指名で、政府に対する贈り物などの査定を担当する歴史文書局に入った。2019年にボルソナロ氏が大統領に就任してからは、贈り物を大統領の私物として受け取れるかを判断する責任を負っていたが、今年の1月に解任されている。
現在はコロナワクチンの接種記録改ざんの嫌疑で拘束中の前大統領側近のマウロ・シジ容疑者が、聖州グアルーリョス空港で2021年10月に没収され、保管されたままとなっていたサウジアラビアからの贈り物を取り戻そうとした時の様子を、同氏は連邦警察で先月証言している。
それによると、シジ容疑者が12月27日に同氏に書類を送り、「贈り物回収のための許可を連邦税務庁に出したいので署名して欲しい」と依頼してきたが、ヴィエイラ氏はそれを断ったという。すると、電話がボルソナロ氏に取り次がれ、前大統領が会話に加わったという。ヴィエイラ氏が署名できない理由を話すと、ボルソナロ氏は「わかった、ありがとう」と言って電話を切ったという。
ヴィエイラ氏は2021年10月にもベント・アルブケルケ鉱山動力相(当時)から押収物件とは別の贈り物の件で相談を受けたが、詳細を知らされなかったため、放置してしまい、昨年11月に大統領の所持品を整理するために改めて連絡をとったという。その贈り物は昨年末に大統領官邸に届けられた宝石類のセットだ。