フォーカス=インフレ予想を下方修正=GDP成長予想は上昇修正

中央銀行が22日に発表した経済動向予想調査「フォーカス」によると、市場関係者は今年のインフレ予想を下方修正する一方、国内総生産(GDP)の成長率の予想は上方修正したことが明らかになったと同日付アジェンシア・ブラジルなど(1)(2)(3)が報じた。
銀行や金融機関100社以上に対する聞き取り調査の結果、今年の広範囲消費者物価指数(IPCA)の平均値は、6・03%から5・8%に下方修正された。この数字は2月10日締め、同13日発表の5・79%以来の低い数字だが、それでもまだ、今年の政府目標の上限値(4・75%)を超えている。この予想値のままならば、IPCAは3年連続で上限値を超えることになる。2022年のIPCAは前年比で5・79%増だった。
2024年の予想値も、4・15%が4・13%にと、若干だが低下した。来年の政府目標は中央値が3%、上限が4・5%だ。中央銀行の当面のインフレ抑制目標は、来年のIPCAを目標上限以下に抑えることだ。
他方、GDPの成長予想は、1・02%が1・20%に引き上げられた。これは、中銀が先日、第1四半期の経済活動指数が前期比で2・40%の成長を遂げていたと発表したことなどを受けたものと考えられている。
2024年のGDPの予想成長率は、1・38%から1・30%に下方修正された。
財務省が3月に発表したGDPの予想成長率は、23年が1・61%、24年が2・34%となっている。
なお、経済基本金利(Selic)の予想値は、今年末12・50%、来年末10%のままだった。
年末時点の為替レートの予想値は、1ドル5・20レアルが5・15レアルに下方修正されたが、24年の予想値は5・20レアルのまま、維持された。
貿易収支の予想黒字額は、今年が600億ドルのまま保たれた一方、来年は548億ドルが546億ドルに下方修正された。
外国人による直接投資の予想値は、今年、来年共に、800万ドルで維持されている。