site.title

消費電力の7割は自家発電=廃棄物をガス変換する農園

2023年7月13日

豚を飼育している過程で出る廃棄物を寝かせるラグーン(9日付G1サイトの記事の一部)
豚を飼育している過程で出る廃棄物を寝かせるラグーン(9日付G1サイトの記事の一部)

 9日付G1サイト(1)が、家畜の飼育や農産物生産時に出る廃棄物をバイオガスに変換することで、自分達が使うエネルギーの7割を自給している農園などを紹介している。 一例は、マット・グロッソ・ド・スル州ブラジランジアにあり、豚を飼育する過程で出る廃棄物(1日に100万リットル)に水を混ぜ、シートで覆った大きなラグーンで22日間寝かせることで起きるバクテリアによる発酵作用で得たバイオガス(1日に4800立方メートル)で自家発電を行っている農園だ。
 農園主によると、このシステムを導入したばかりの時の電力自給率は30%程度だったが、現在は自分達が使う電力の70%を自給することが可能になったという。いずれは100%自給できる見込みだ。
 バクテリアが廃棄物を分解する過程で出るバイオガスはメタンガスと炭酸ガスとからなるため、これを精製すると、再生可能な天然ガスであるバイオメタンを抽出できる。このガスは発電に使用される他、同農園で使用するトラックやトラクター用のバイオディーゼルとしても利用される。100立方メートルのバイオメタンは、トラックが600キロ走行できる、貴重な燃料だ。
 また、バイオガスを取った後に残る廃棄物はバイオ肥料として利用。水と混ぜて畑や牧場に撒かれるバイオ肥料は農産物や牧草の生育を助けるため、牛の発育も順調だという。
 マット・グロッソ・ド・スル州イヴィニェマの製糖工場では、サトウキビの搾りかす(バガッソ)を利用して得たバイオ燃料をトラックなどの燃料としても利用しているし、カンポ・グランデ市にあり、1日1200頭の牛を屠殺している食品加工工場でも、牛の飼育過程で出る廃棄物を利用して1日に7万立方メートルのメタンガスを精製して、発電、給油を行っている。このメタンガスは19万世帯に電力を供給できる量で、製品輸送用のトラックの給油にも事欠かない。
 バイオエネルギーやバイオ燃料、バイオ肥料といった分野は環境や社会、経済といった分野にも直接・間接に影響を与えており、今後も成長が見込まれている。最近は地球温暖化が止まらず、脱酸素化などへの投資も進んでおり、バイオエネルギーなどへの投資も盛んに行われている。

[gallery ids="396638,396639"]


【11日の市況】IbovespaはIPCA発表後に一時1.90%下落するも、最後は-0.61%で終了  8月にSelic0.5ポイント利下げの機運を削いだが、ヴァーレが株価を支えた前の記事 【11日の市況】IbovespaはIPCA発表後に一時1.90%下落するも、最後は-0.61%で終了  8月にSelic0.5ポイント利下げの機運を削いだが、ヴァーレが株価を支えたリオ市=超加工食品の提供・販売禁ず=学校での給食や軽食に規制次の記事リオ市=超加工食品の提供・販売禁ず=学校での給食や軽食に規制
Loading...