ウルグアイ=国境住民が亜国に買い出し=激安で小売業界に悪影響

13日付G1サイト(1)が、ウルグアイ人達が極度の経済危機が進むアルゼンチン(亜国)との国境を越え、隣国で買い物をするようになり、国境地域を中心とするウルグアイの小売業界に悪影響が出ていると報じた。
それによると、ウルグアイのフライ・ベントス市では国内よりも廉価な食品や燃料を求め、ウルグアイ川にかかる橋を渡ってアルゼンチンのグアレグアイチュ市に買い物に行く人が増えており、フライ・ベントス市のスーパーなどの売上が急減しているという。
アルゼンチンはインフレ率が100%を超え、通貨ペソの価値がどんどん低下。今年に入ってからのドルに対する価値低下は25%に及んでいる。これに対し、ウルグアイでのインフレ率は6%程度で、ドルに対する価値は変動がない。
このため、ウルグアイ国内で1・58ドル/リットルのガソリンを入れる代わりに、約3分の1の0・53ドルで済むアルゼンチンに出向いて給油するという人が増えている。
このような事態が国境地域での失業者増加や倒産まで招いていることを重く見たウルグアイ政府は、国境周辺の小売商などを守るため、燃料や医薬品などを含む商品に減免税措置を施した。
だが、フレイ・ベントスで薬局を営むアベラルド・アルザイバル氏は、減免税措置後も極端な価格差は残っており、国境地域の商店が生き残るのは困難だとしている。
同様の事態はアルゼンチンと国境を接するボリビアやチリの都市でも起きている。