リオ大都市圏=広域停電で電車の運行停止=37駅が既に1日閉鎖状態

リオ大都市圏を走る電車スーペル・ヴィアのグラマッショ-サラクルナ線は電気の供給が途絶え、20日午後からほぼ1日、37駅が閉鎖された状態となっているが、回復の見通しは立っていないと21日付アジェンシア・ブラジル(1)が報じた。
グラマッショ-サラクルナ線は、ドゥッケ・デ・カシアス市からリオ市北部を通り、リオ市中央部までをつなぐ線で、サラクルナ駅からはヴィラ・イニョミリン、グアピミリン地区への路線も出ているが、これらの路線は全て、運行が停止された状態が続いている。
スーペル・ヴィアは21日の午後も広域停電が生じた理由を調査中だが、直接の原因はベンフィカ地区の変電所の周辺で起きた送電線の盗難と見ている。これにより、グラマッショ-サラクルナ線では6カ所で、電力供給システムに問題が生じているという。
運行停止は20日午後に始まり、37駅が閉鎖状態になっている。これにより、20日夜はリオ市北部や海岸部に帰宅しようとした労働者や学生などの足が奪われ、大混乱が発生。21日朝も、リオ市中央部などに向かう人々が別の方法を探して移動することを余儀なくされた。
スーペル・ヴィアによると、この路線の利用者は朝のラッシュ時だけで3万人を数えるという。
電車が使えなくなった人々はバスに乗り換えたりしているが、バスはいずれも超満員で乗りこぼしも起きていたため、ドゥッケ・デ・カシアス市などのバス会社は動員できる車両を全てつぎ込んで運行を強化している。
同州の水路・鉄道・地下鉄・高速道路での公共サービス規制局も原因調査に乗り出しており、21日に、ペーニャ駅の電力供給用の空中ケーブルの破損が原因との声明を発表。技術チームを現地に派遣したとしているが、復旧の時期は明らかにされていない。