リオ市=W杯に恒例の路上の絵=女子サッカーでも初登場

リオ市北部ヴィラ・イザベル区ペレイラ・ヌネス街に23日、ブラジルの女子サッカー代表がW杯の初戦を戦うのに間に合わせる形で、路上の絵が描かれたと同日付アジェンシア・ブラジル(1)が報じた。

ブラジルではW杯に合わせて路上にブラジル代表のシンボルマークやひいきの選手などの絵を描くのが習わしとなっており、ペレイラ・ヌネス街では1982年のW杯以来、一度も欠かさず、代表チームを応援するための絵が描かれ、装飾が施されてきた。だが、女子のW杯は一度もその対象になったことがなかったのに、今年は女子の大会では初の路上絵や家屋の装飾が出現したという。
絵や装飾を担当したのは、ヴィラ・イザベル住民協会の依頼を受けた画家のアンドレッサ・ガンドラ氏で、8~16時30分に150メートルの路上や壁に絵が描かれ、色づいた。
昨年は男子のW杯に合わせた絵を描いた経験があるアンドレッサ氏は、予想さえしていなかった依頼を受け、二つ返事で承認。女子サッカーの価値を次の世代に伝えるため、15歳の妹や同僚と共に作業を始めたところ、住民の1人が手伝いたいと申し出、ペイントだけでなく、材料の保管や食事の世話もしてくれたという。また、水を提供したり、トイレを貸したりして協力した人達もいた。
アンドレッサ氏はペレイラ・ヌネス街と共に、エスコーラ・デ・サンバのポルテラがあるマドエイラ区クララ・ヌネス街でも絵を描いており、「マドエイラとヴィラ・イザベルで描いた絵は女子サッカーを表現するもので、サッカーを表すスパイクやボールと共に、絶え間なく動く感性や女性の軽やかさと繊細さを示す花やユリを描いた。自然も女性性を表している」と強調した。
ヴィラ・イザベル住民協会では、24日も本部で朝食を取りながら、対パナマ戦を観戦し、サッカーへの女性の参加や男女平等などについて討議すると案内。
女子サッカーが禁じられていた時期もあることや、今年は連邦公務員にも観戦のための勤務時間変更が認められたことを考えれば、女子サッカーへの見方や取り組みは格段の進歩を遂げていると言えそうだ。