ビール=ノンアルコールの消費急増=前年比24%増、Z世代で

ノンアルコールまたは低アルコールのビールの消費量が急増し、年間消費量は4・8億リットルに及ぶ可能性があると7月30日付G1サイトなど(1)(2)(3)(4)が報じた。
エウロモニター・インターナショナルによると、ブラジル並びに世界での同種のビールの消費は右肩上がりで伸びている。
ブラジルの場合、2023年の消費量は、2022年比で24%増の4・8億リットルに上ると見られている。この量は2019年に記録した1・4億リットルの3倍を超える。
ノンアルコールのビールの消費量が増えているのはZ世代と呼ばれる若者を中心とするし好の変化が原因とされており、パンデミック後のアルコール飲料の消費量が落ちているのとは逆の相関関係にある。
全国ビール産業協会会長のマルシオ・マシエル氏やAmbevのイノベーション担当ディレクターのグスタヴォ・カストロ氏によると、技術の進歩により、近年のノンアルコール・ビールの味は普通のビールと変わらなくなっており、品質が向上しているという。
ブラジルは中国と米国に次ぐ世界で3番目のビールの生産国だが、消費量では21位だという。
だが、カストロ氏は、近年の健康志向により、低アルコールの飲料やグルテンフリー、低カロリーの食品などの需要が増えており、パンデミック前から見られたノンアルコールのビールの需要はさらに増すと見ている。
マシエル氏は、飲酒運転防止法(レイ・セッカ)が昨年で15年を迎えたことも、アルコール飲料摂取に対する警戒感の高まりと同種の飲料の需要増を促していると判断。
今年のビールの生産量は161億リットルで、3%にあたる4・8億リットルはノンアルコールタイプとなると見られている。