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パラグアイ=ペニャ新大統領就任で電力問題などブラジルとの関係が流動的に

2023年8月17日

15日付G1サイトの記事の一部
15日付G1サイトの記事の一部

 ルーラ大統領(労働者党・PT)はパラグアイを訪問し、15日に首都のアスンシオンで行われた大統領就任式に出席した。新大統領のサンティアゴ・ペニャ氏の就任で、ブラジル・パラグアイ間の対話は前任のベニテス氏と比べてより流動的になりそうだと、16日付CNNブラジルなど()()()が報じている。
 ペニャ新大統領(44)は前任者同様、中道右派のコロラド党の一員であり、経済学者で財務相を務めた経験を持つ。有効投票数の43%を獲得して当選し、2028年までの5年間、任期を務めることになる。
 ルーラ氏とペニャ氏はこれが初顔合わせではない。ペニャ氏は大統領就任前の5月と7月にブラジリアを訪れ、ルーラ氏と会談している。
 ルーラ氏はその際、ペニャ氏を「知的な若者」と評し、ブラジルがパラグアイの「特権的パートナー」であることを「理解している」と述べていた。ペニャ氏は、両国は同盟国であるだけでなく、「主要な商業パートナーとなる運命にある」と述べ、ブラジルはパラグアイにとって主要な貿易相手国だと強調。中央銀行によると、ブラジルの総輸出量の36・9%がパラグアイ向けである。
 ペニャ氏は、二国間の協力体制を定めるイタイプ・ダム条約の見直しについて議論する意向だ。このテーマは既に検討が進められているが、交渉は難航している。現在、20基のタービンによって生産される電力は両国間で折半されているが、パラグアイは消費量がはるかに少なく、全体の約15%のみ。
 現行の条約では、余剰分をブラジルに補助価格で提供することが義務づけられているが、パラグアイ側はこの電力をブラジルや隣国の配電会社に市場価格で販売する権利を持ちたいと考えている。
 また、チエテ・パラナ水路とウルグアイの港を結ぶ閘門(水位の異なる河川などに設ける船を通航させるための施設)の建設についても、実現に向けた話し合いが進められる見込みだ。両国は、公共事業か官民パートナーシップ、あるいはコンセッション(運営権を一定期間、民間へ売却すること)といったプロジェクトの方式について協議する予定である。
 一方、メルコスル(南米共同市場)と欧州連合(EU)との自由貿易協定合意については意見が一致している。ペニャ氏は7月の会談でも、「問題はメルコスルにあるのではない。我々は前進しなければならない」と協定成立に意欲的な態度を見せていた。


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