サンパウロ州教育局=教育省の教材計画継続へ=地裁からの参加命令受け
サンパウロ州地裁はサンパウロ州政府に対し、教育省が実施する全国教材図書計画(PNLD)への参加を命令。これに州教育局も従うこととなった。16日付フォーリャ紙(1)が報じている。
サンパウロ州地裁の決定は、PNLDに参加しないとの意思表示を行った聖州教育局に対し、ルシエネ・カヴァルカンテ下議、カルロス・ジアナッチ・サンパウロ州議、セルソ・ジアナッチ・サンパウロ市議(いずれも社会主義自由党・PSOL)らが起こした市民運動に応えたもので、アントニオ・アウグスト・ガルヴォン・デ・フランサ判事が司法判断を下したものだ。
サンパウロ州教育局は当初、2024年からはPNLDへの参加をやめ、6年生以上の教材(教科書)は紙による書物をやめ、デジタル化を図る予定だった。その後、現場を含む多方面からの批判を受け、州独自の教材を印刷して配布することなども検討していた。他方、公立校用のPNLDからの教科書購入の期限は23日に迫っていた。
抗議運動はこうした状況から起こったもので、カヴァルカンテ下議は「80年以上にもわたって民主的な形で提供されていた教科書を奪うのは生徒たちに対する攻撃だ」と語っている。
地裁の決定を受け、サンパウロ州教育局は控訴をあきらめ、PNLDの継続を書面で発表。「2024年の教育計画では、PNLDからの教材を通じ、質の高い授業を行えるよう注力していくことが最重要だと考えている」とした。
ただし、2025年以降に関する言及は行われていない。