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1月8日調査委員会=疑惑のハッカーが衝撃発言=投票機の信頼覆す依頼受ける=「前大統領が恩赦を約束」

2023年8月19日

17日のデルガッチ氏(Lula Marques/Agencia Brasil)
17日のデルガッチ氏(Lula Marques/Agencia Brasil)

 17日、1月8日の三権中枢襲撃事件の両院合同議会調査委員会(CPMI)にハッカーのバルテル・デルガッチ容疑者が召喚された。デルガッチ氏はそこで、「投票システムにハッキングするよう頼まれた」「ボルソナロ氏から、アレッシャンドレ・デ・モラエス選挙高裁長官(最高裁判事)の盗聴に成功すれば、捕まっても恩赦を出して釈放すると言われた」などの衝撃発言を連発。伯国が激震した。同日付G1サイト(1)(2)やUOLサイト(3)などが報じている。

 2019年のヴァザ・ジャット報道のハッカーとして知られるデルガッチ氏は、7月に連警で行った供述でも、昨年の大統領選の期間中にカルラ・ザンベッリ下議(自由党・PL)から、選挙高裁のアレッシャンドレ・デ・モラエス長官に対するハッキングや選挙システムを疑い続けていた国防省の会議への参加などを頼まれたことや、大統領官邸でボルソナロ前大統領と行った会話の内容などを明らかにしていた。同氏は8月に行われた連警捜査で逮捕され、ザンベッリ氏も捜査を受けている。
 デルガッチ氏は17日のCPMIでもザンベッリ氏との関係について聞かれ、「ボルソナロ氏の大統領選キャンペーンで仕事をもらえると言われたが、結果的にザンベッリ氏のネット担当になっただけだった」と語った。その職も、ザンベッリ氏がモラエス長官からネットのアカウントの使用禁止処分を受け、滞ったという。
 デルガッチ氏はこの前日、連警に対して、ザンベッリ氏が同氏に選挙システムへのハッキングを行うことを依頼し、約4万レアルを支払ったと改めて供述していた。
 17日付G1サイト記事によれば、電子投票機の信憑性を疑う証拠を見せるために「ボルソナロ氏のキャンペーン・チームから依頼され、会議にも出席していた」とデルガッチ氏は話した。それによると、9月7日に行われた会議では、「電子投票機に実際のプログラムでなく、自分が書いた独自プログラムを仕込ませ、ボタンを押すと別の候補の名前が印刷されて出る様を国民に見せるアイデアが出た」とし、独自プログラム案は選挙参謀のドゥーダ・リマ氏から出たと証言した。
 また、ボルソナロ前大統領との関係についても訊かれ、大統領官邸でボルソナロ氏と会談したと話し、モラエス長官の言動をハッキングして、選挙システムに不備があるという説を立てられるようにしてほしいと頼まれたという。さらに、ボルソナロ氏は「この件であなたが逮捕された場合も、恩赦を出して釈放する」という約束までしたという。
 ザンベッリ氏の弁護人は「彼の言い分は日替わりで、彼の歪曲や発明は嘘で満ちている。日替わりであるだけで、彼が事実を改変していることは簡単に分かる。これは彼の言葉が適切ではないことを示すもう一つの症状にすぎない」とは言う。
 デルガッチ氏は2019年、ラヴァ・ジャット作戦の担当判事だったセルジオ・モロ現上議や担当検察官だったデルタン・ダラグノル元下議らのものとされるメッセージを漏洩させたヴァザ・ジャット疑惑で名が知られるようになった。
 この日は、現在も拘束が続いている前大統領の右腕、マウロ・シジ容疑者がサウジアラビアからの贈呈品の高級時計ロレックスの転売に関し、「ボルソナロ氏に命令されたと連警で供述するだろう」とのフォーリャ紙などの報道(4)も流れた上、G1サイト(5)が報じたように、モラエス判事がボルソナロ氏とミシェレ氏の銀行口座の開示を認めたため、国内に緊迫した空気が流れている。
 なお、G1サイト(6)によると、デルガッチ氏は18日も連警で供述を行い、ザンベッリ氏の補佐官との会話の録音データなどを提出している。


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