バイア州=キロンボの女性リーダー暗殺=6年前には息子も暗殺被害に

17日、バイア州でキロンボのリーダー、マリア・ベルナデッテ・パシフィコ氏が暗殺された。同日付メトロポレス・サイト(1)やアジェンシア・ブラジル(2)が報じている。
暗殺は17日夜、バイア州シモンエス・フィーリョで起きた。ベルナデッテ氏が指揮するキロンボ(解放された黒人奴隷やその子孫の居住地)タンガ・ドス・パルマレスに侵入した賊が同氏一家を人質に取った後、同氏を処刑した。
ベルナデッテ氏は6年前に殺された同キロンボのリーダー、フラヴィオ・ガブリエル・パシフォコ・ドス・サントス(通称ビーニョ・ド・キロンボ)氏の母親でもあった。
全国黒人キロンボラ農業共同体協力調整局(Conaq)は、ビーニョ氏の暗殺に続いて起きた悲劇に憤りの声明を発表。同団体リーダーのデニルド・ロドリゲス氏は、「彼らは不動産投機に関係するグループから絶えず脅迫されていた。ベルナデッテも裁判官も誰がビーニョ殺害を命じたかを知っていた」「ベルナデッテは脅迫にも決して黙っていなかったが、今は口封じをされてしまった」とし、国に早急なキロンボやその住民(キロンボラ)の保護政策を求めた。
ベルナデッテ氏はシモンエス・フィーリョ市の人種平等促進局長も務めていた。
ジェロニモ・ロドリゲス知事は事件後、軍警と市警に対し、捜査の開始を命じている。
奴隷として連れてこられた黒人たちがアフリカで行っていた生活様式や文化を維持する社会共同体であるキロンボは、しばしば差別の対象となっている。