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ファウストン=27日に心臓移植実施=不当な優先疑惑消えず

2023年8月29日

ファウストン(27日付テラサイトの記事の一部)
ファウストン(27日付テラサイトの記事の一部)

 重度の心不全で入院加療中の有名司会者ファウスト・コレア・ダ・シルヴァ氏(通称ファウストン)の心臓移植手術が、27日に実施された。同日付テラサイトなど(1)(2)(3)が報じている。
 同氏が5日にサンパウロ市アルベルト・アインシュタイン病院に入院して以来、臓器移植のシステムや同氏の健康状態については弊紙でも報じてきた(4)(5)が、ブラジルで臓器移植を受けるには保健省が管理する統一医療保健システム(SUS)の待機リストに登録する必要があり、ドナーとの適合性や病状を鑑みながら登録順に実施される。名声やお金で優先されることはなく、ファウストンは最長で18カ月間待機する必要があると見られていた。同氏については、米国に渡り、約160万米ドル(約810万レアル)で心臓移植を受ける可能性も報じられていた。
 サンパウロ州移植センターによると、同州で心臓移植を受ける要件を満たす患者12人の内4人が重篤患者の優先リストに入っており、ファウストンは優先リストの2番目だったが、1番目の患者が移植手術を辞退したため、同氏に順番が回ってきたのだという。
 手術は約2時間半を要し、問題なく終えた。ファウストンの容体は安定しており、引き続き集中治療室(ICU)で術後の拒絶反応の有無などの経過観察が行われている。
 これに対して、インターネット上ではファウストンが早期に心臓移植を受けるため「列に割り込んだ」という噂が飛び交っており、それに対して保健省が異例のコメントを発表した。同省は声明で、ファウストンが非常に深刻な健康状態であるために優先されたことを強調した。
 「臓器移植の順序は血液型、体重や身長、遺伝子等の適合性はもちろん、臓器毎に異なる重症度基準、臓器を輸送する距離などに基づいて決まる。重篤な状態の患者は優先的に対応する」とし、公立病院、私立病院を問わず、患者は同じ基準に従って待機していると述べた。同省は、ブラジルでは8月19~26日に13件の心臓移植が行われており、内7件がサンパウロ州で行われたことも明らかにした。
 ファウストンの息子のジョアン・ギリェルメ・シルヴァ氏はインスタグラムにストーリーを投稿し、父親が心臓手術のために臓器移植の「列に割り込んだ」という噂に反論した。同氏は「非難する前に、移植プロセスに関する正確な情報を得て理解してほしい」とのコメントと共に、臓器移植に必要な手続きに関する説明文も添付した。投稿では、「列に割り込んだり、特別扱いを受けたりといった、勝手な推測で無責任な非難をしないで」と主張している。


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