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エンブラエル機墜落事故=調査にブラジルは関与させず=プリゴジン氏死亡の真相は

2023年8月31日

生前のプリゴジン氏(29日付G1サイトの記事の一部)
生前のプリゴジン氏(29日付G1サイトの記事の一部)

 ロシア当局がエフゲニー・プリゴジン氏らが搭乗していたエンブラエル機墜落事故に関し、伯国の航空事故調査機関であるCenipaに対し、国際的な調査を行わない意向を通知していたことがロイター通信の取材で判明した。国際ルールによれば、事故機がブラジル製であるため、ブラジルは調査に参加する権利を有している。29日付G1サイトなど(1)(2)が報じている。
 ロシアの民間軍事会社「ワグネル」のリーダーのプリゴジン氏が乗ったエンブラエル社のレガシー600機は23日、ロシアの首都モスクワからサンクトペテルブルクへ向かう途中で墜落。搭乗者10人は全員亡くなった。事故の原因は判明しておらず、事故機がエンブラエル社製のため、国際的な規則では事故機の製造、設計、運用、登録に責任を持つブラジルも事件後の捜査に参加する権利がある。
 事故の初期情報収集と調査の権限はロシアの航空事故調査機関にあるが、その情報をブラジルのCenipaと共有し、進行を追跡する形で調査が進められるとみられていた。
 Cenipaは当初、ロシアからの申し出があれば事故調査に参加する意向を示していたが、ロシア側からの協力要請はなかった。国際民間航空機関(ICAO)によると、事故は国内便で発生したため、調査は国際的なルールの対象外になるという。
 Cenipaの責任者マルセロ・モレノ氏はロイター通信に対し、「調査協力は義務ではなく、推奨されているだけ。彼らが調査を開始した後に要請が来れば遠くからでも参加する」と述べた。
 プリゴジン氏の葬儀は29日、親族や友人のみが参列し、故郷のサンクトペテルブルクでひっそりと執り行われた。プーチン大統領は同氏と親しい関係だったが、欠席したと、ロシア大統領府報道官が発表した。
 生前のプリゴジン氏は私兵集団を指導し、ウクライナ侵攻などで戦闘に参加して勢力を拡大していたが、6月にロシア国防相を罷免する活動に参加し、ロシア政府と対立。これにより、プーチン大統領はプリゴジン氏の行動を「裏切り」と見なしていた。


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