高等裁判事に女性弁護士=10年ぶりの女性判事指名

ルーラ大統領が29日、高等裁(STJ)判事として、ダニエラ・テイシェイラ弁護士を指名する書類に署名したと同日付アジェンシア・ブラジルなど(1)(2)(3)(4)が報じた。高等裁は、最高裁管轄の憲法問題や専門司法(労働司法や軍事司法など)に関係しない民事および刑事事件の最終審判機関。 テイシェイラ氏は51歳で、高等裁判事達が作成した、トリプリセと呼ばれる候補者リストに含まれていた唯一の女性候補だ。同氏はブラジリア大学の法学部を出た後、ジェツリオ・ヴァルガス財団で経済法と商法を専攻。ブラジル公共法研究所で法学修士号も取得している。同氏はブラジル弁護士会(OAB)連邦評議会のメンバーや、連邦直轄区のOABの副会長も経験している。
テイシェイラ氏は上院で口頭試問を受け、上院本会議で承認された後に高等裁判事に就任することになる。同氏が承認されれば、高等裁判事33人中、7人目の女性判事となる。現在の高等裁長官は第1期ルーラ政権で任命されたマリア・テレーザ・デ・アシス・モウラ判事だ。
なお、同氏が承認されれば、司法界では2013年のレジナ・エレナ・コスタ高等裁判事以来の女性判事誕生となる。ブラジルの女性判事第1号は1999年に高等裁判事に任命されたエリアナ・カルモン氏(既に退任)とナンシー・アンドリギ氏(現役)だ。翌2000年にはエレン・グラシエ氏が初の女性最高裁判事に任命されたが、彼女も退任している。
ルーラ大統領はさらに2人の連邦地裁判事任命のためのリストを受け取っているが、こちらは男性となりそうだ。また、9月に退任するローザ・ウエベル最高裁長官の後任が女性となるかも注目されている。