バイア州=市警が3人の容疑者逮捕=キロンボの女性リーダー殺害で
バイア州で8月に起きた、解放後の黒人奴隷らが集い、母国の文化なども守っているコミュニティであるキロンボの女性リーダー殺害事件に関し、市警が容疑者3人を逮捕した。4日付G1サイト(1)が報じている。
この事件は8月17日夜、バイア州州都サルバドール大都市圏シモンエス・フィーリョにあるキロンボ、ピタンガ・ドス・パルマレスの住民(キロンボーラ)のリーダーで宗教的指導者でもあったベルナデッテ・パシフィコさんが、自宅に押し入った複数の賊によって射殺されたものだ。
市警は4日の午前中に、ベルナデッテさん殺害に関与したと見られる容疑者3人を逮捕したと発表した。逮捕されたのは「実行犯」「不法所持の銃の保管者」「事件当日盗まれたベルナデッテさんやその家族の携帯電話を受け取った人物」と逮捕理由を分けている。
市警によると、被害者らの携帯電話を持っていた容疑者は8月25日に逮捕された。また、9月1日にはサルバドールから105キロ離れたアラサース市で逮捕された容疑者が、殺害を認めた。この日はシモエンエス・フィーリョ市内で殺害現場のコミュニティに近い整備工場で犯行に使われたと見られるピストル2丁と弾薬、弾倉3本が見つかり、整備工が銃の不法所持で現行犯逮捕された。
市警によると、実行犯以外は初犯だという。また、押収されたピストルは現場に残っていた弾から推定された型のもので、この銃から発射した弾にできる傷と現場に残っていた薬莢の傷と一致するかを調べ、本当に事件で使われたものかを特定するという。
なお、犯行に至った動機は現在もまだ捜査中だ。
ベルナデッテさんはシモエンエス・フィーリョの市役所の局員も務めていた上、同じくキロンボラのリーダー格だった息子も2017年に殺されている。近隣住民者たちは「不動産関係者ではないか」と疑っているという。