連邦警察=シジ容疑者の報奨付証言を受理=ボルソナロ派は沈黙

連邦警察は、複数の事件に関与したとして逮捕され、勾留が続いている、ボルソナロ前大統領(PL)の右腕だった陸軍中佐マウロ・シジ容疑者の報奨付証言(デラソン・プレミアーダ、以下デラソン)を受け入れることに同意した。同容疑者は6日午後、最高裁(STF)に出向き、デラソンを行う意向を確認した。7日付G1サイトなど(1)(2)が報じている。
シジ容疑者は自発的に最高裁に行き、デラソンを行うことを確認した。デラソンの成立のための諸条件については、連邦検察庁(MPF)の意見を聞く必要がある。また、デラソンは最高裁の正式な承認後にのみ有効となるため、供述の内容と共に、アレシャンドレ・デ・モラエス最高裁判事が供述の内容や条件を承認するかも注目される。
シジ容疑者はここ20日間を通し、連邦警察に対して証言を行った。同容疑者は複数の事件で捜査を受けており、どの件が起訴の焦点となるかの情報はまだない。具体的には、サウジアラビアからの贈答品としてボルソナロ政権が受け取った宝飾品のブラジルへの不正持ち込み、公式訪問中に外国代表団からボルソナロ政権に贈られた贈答品の不法売却、ボルソナロ大統領とその12歳の娘のワクチン接種証明書をめぐる詐欺疑惑への関与、ハッカーのバルテル・デルガッチ氏による国家法務審議会(CNJ)システムへの侵入関与、クーデター計画の草案詐欺などで、同氏にかけられた嫌疑は多岐にわたる。
これに対し、ボルソナリスト(ボルソナロ派)は沈黙を続けている。シジ容疑者のデラソン宣言前、ボルソナロ派は何千回もシジ容疑者の弁護士の音声メッセージを共有し、元大統領を告発していないと主張。元大統領の関与を疑う報道を非難してもいた。しかし、シジ容疑者がデラソンの意向を最高裁に提出した後は、ボルソナロ派の熱意は急速に冷めたとみられている。
シジ容疑者のデラソンに関する手続きは進行中で、さらなる事情聴取を受ける必要があるかやデラソンが受け入れられるかについては、さらに詳細な法的手続きが必要だ。証拠の提出と法的プロセスが進み、デラソンが承認された場合、その内容がブラジルの政治情勢にどのような影響を与えるかも注目されている。