site.title

サイクロン=政府が7・41億レ支援=救出と再建、経済を柱に

2023年9月12日

現地視察中のピメンタ社会通信局長官とアルキミン副大統領(左から、©Cadu Gomes/VPR)
現地視察中のピメンタ社会通信局長官とアルキミン副大統領(左から、©Cadu Gomes/VPR)

 【既報関連】4日に発生したサイクロン(温帯低気圧)と寒冷前線で同州史上最悪の被害が出たリオ・グランデ・ド・スル州では、サイクロンによる死者が46人に増加。10日には大統領代行中のジェラルド・アルキミン副大統領を団長とする連邦政府視察団が現地を訪れ、7・41億レアルの支援を約束したと11日付G1サイトなど(1)(2)(3)が報じた。
 サイクロンによる死者は10日夜現在で46人に増えた。内訳は、ムスン16人、ロカ・サレス11人、クルゼイロ・ド・スル5人、ラジェアド3人、イビライアラス、エストレラ各2人、マット・カステリャノ、パッソ・フンド、サンタテレーザ、イミグランテス、エンカンタド・イミグランテ、ボン・レチロ・ド・スル、コリナス各1人だ。行方不明者もムスン30人、ラジェアド、アロイオ・ド・メイオ各8人の計46人で、負傷者は924人とされている。
 死者や行方不明者が出ているのは30メートル近い大増水が起きたタクアリ川流域が中心で、340万918人が何らかの被害を被り、10日夜現在も親戚や知人宅、避難所に身を寄せている人が2万5284人いる。
 被災市は88から93に増え、内79市は連邦政府も非常事態と認定済み。11日付G1サイト(4)によると、11日にはさらに13市が州政府から非常事態認定を受けた。
 10日付アジェンシア・ブラジルなど(5)(6)(7)によると、5日に被災者への連帯の意を表明したが、独立記念日の行事後、現地を訪問せずにG20首脳会議に出かけて批判されたルーラ大統領に代わって現地を訪れた副大統領はエドゥアルド・レイテ知事との視察後、救命と再建、経済と雇用の回復を軸とする7・41億レの緊急支援を発表。パウロ・ピメンタ社会通信局長官も同州支援は最優先事項と強調した。
 具体的な内容は、被災地住民の救助や捜索用の軍用ヘリコプターなどの利用経費や再建支援(国防省)2600万レ、野戦病院設置や医療機関再建、国家保健部隊活動費など(保健省)8千万レ、国道116号線の再建など(運輸省)1・16億レ、食の確保や水害で失われた農牧地の回復(社会開発省と農業開発省)1・25億レ、住宅再建(都市省)1・95億レ、人道支援や高速道等の道路補修、市街地の清掃・舗装など(地域統合開発省)1・85億レとなっている。
 また、6220レまでの勤続期間保障基金(FGTS)引き出し許可や生活扶助(ボルサ・ファミリア)の支給の前倒し、被災市への住民1人あたり800レの支援、希望者に対する継続的な社会扶助給付(BPC)で1最低賃金開放なども発表された。
 なお、9日付アジェンシア・ブラジルなど(8)(9)(10)(11)(12)によると、ルーラ氏はG20初日と最終日の演説で、リオ・グランデ・ド・スル州の悲劇を「環境への取り組みの欠如」による「前例のない」気候緊急事態と結び付け、先進国は気候変動対策で約束した資金拠出を怠っていると批判した。


PIX=1日の利用回数で新記録=一気に1・527億回に前の記事 PIX=1日の利用回数で新記録=一気に1・527億回に【11日の市況】鉱業と鉄鋼企業がけん引してIbovespa指数1.36%上昇、ドルは1.04%下落=中国での融資増加や景気刺激策の発表でヴァーレやCSNといった重量銘柄が上昇次の記事【11日の市況】鉱業と鉄鋼企業がけん引してIbovespa指数1.36%上昇、ドルは1.04%下落=中国での融資増加や景気刺激策の発表でヴァーレやCSNといった重量銘柄が上昇
Loading...