エスクード作戦=軍警殺害事件で再開へ=物議醸し1週間前終了も
12日、サンパウロ州海岸部での軍警によるエスクード作戦が再開された。同作戦は28人の死者を出したことで強い批判を受け、5日に終結したばかりだった。12日付G1サイト(1)が報じている。
今回の捜査は、8日にG1サイト(2)が報じたようにサンパウロ州海岸部サンヴィセンテで起きた軍警軍曹のジェルソン・アントゥネス・リマ氏(55)の殺害事件に端を発している。リマ氏はこの日の午後、バイクに乗って接近した2人組に銃撃され、亡くなっていた。
サンパウロ州保安局(SSP)は声明で「エスクード作戦は警官が狙われた時に行う」と発表。同作戦は5日にタルシジオ・デ・フレイタス・サンパウロ州知事が終結を宣言したばかりだったが、わずか1週間で再開となった。
エスクード作戦は7月下旬、やはり同州海岸部サントスで軍警特別部隊(ROTA)のパトリキ・レイス氏が殺害されたことがきっかけとなって始まった。
同作戦は海岸部の他の地区でも警官が殺される事態が発生したことなどで、想定していた期間を上回り、40日間に及んだ。その間に密売者や殺害者など958人を逮捕したが、その一方で警官による死者が28人を記録するに至った。
この期間中は警官による犯罪者たちへの人権侵害が疑われる目撃証言などが少なくとも11件報告されており、シルヴィオ・アルメイダ人権相や国連人権委員会などからも懸念を示す声明が発表されていた。