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ボウロス・サンパウロ市長候補=マーケティング担当者雇用で物議=「ボルソナリズムの手法」の批判

2023年9月20日

ギリェルメ・ボウロス氏(Zeca Ribeiro/Câmara dos Deputados)
ギリェルメ・ボウロス氏(Zeca Ribeiro/Câmara dos Deputados)

 ギリェルメ・ボウロス連邦下議(社会主義自由党・PSOL)がサンパウロ市長選挙キャンペーンのマーケティング担当者にルーラ・ギマランエス氏を雇用したことで、党内で危機的状況が発生している。
 18日付テラサイト(1)によると、原因はギマランエス氏の経歴にある。同氏は2016年にジョアン・ドリア氏、18年にはジェラルド・アルキミン氏(ブラジル社会党・PSB)の選挙参謀を務めた上、2020年にiFoodが配達員の組織化に対抗するために雇った広告代理店の「ベンジャミン・コミュニケーション」の共同経営者でもある。
 PSOLの内部グループ七つが、ギマランエス氏の雇用に反対する声明に署名した。文書ではボウロス氏とギマランエス氏の合意は「受け入れられない」と強調し、ギマランエス氏の手法はボルソナリズム(ボルソナロ主義)の典型的なものだとも記されている。PSOLサンパウロ州支部によると、声明に署名した人々は党内の少数派であり、党員の26%に過ぎないという。ボウロス氏の広報部は、内部の批判にもかかわらず、ギマランエス氏との契約は維持すると発表した。ギマランエス氏側は同件についてのコメントを控えている。
 「PSOLとボウロスサンパウロ市長候補がこのような実績を持つ人物と協力することは容認できない。これは、アルキミン氏やドリア氏ら、サンパウロ州の伝統的な右派政治家の選挙キャンペーンに関わったことにとどまらない。(iFoodの件は)最も卑劣で不道徳な反労働組合の慣行の一例であり、政治的争議の公然の場ではなく、情報操作というボルソナリズムの典型的な手法で行動している」と声明文に記載された。
 声明ではさらに、ギマランエス氏との契約維持は、ボウロス氏とPSOLにとって、「合法的な労働者運動よりも、市場関係者が作り上げたイメージを重要視する『伝統的な』政治のやり方だ」と指摘した。
 ボウロス氏はルーラ大統領とPT(労働者党)の支持を受け、24年のサンパウロ市長選挙に左派候補として立候補を予定している。8月に発表された最新のダッタフォーリャの世論調査によれば、同氏は32%の支持を受けてトップにつけており、リカルド・ヌネス現市長(民主運動・MDB)が24%、タバタ・アマラル氏(ブラジル社会党・PSB)が11%、キム・カタギリ氏(ウニオン・ブラジル)が8%で続いている。
 ボウロス氏は事前の選挙運動を加速させるためにサンパウロ市内で一連の会合を行っており、15日には北部のペルース地区にも出向いた。現在は郊外地区を優先しているが、今後は中心部でも会合を開く予定だ。有権者との距離を縮めることと、サンパウロ市が抱える問題についての討論を深めて独自政策を作ることが目的と報じられている。


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